現在のラボ:横浜ラボ
○抗酸菌塗抹〔集菌蛍光法〕
項目コード:5008997
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検査項目
- 検査材料
- 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 検査方法
- 実施料
判断料 - 所要
日数
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抗酸菌塗抹〔集菌蛍光法〕
-
喀痰,気管支洗浄液,胃液,中間尿,胸水などの検体(上記以外はお問い合わせください。)
- 下記参照
-
下記参照
- 集菌蛍光法
-
50+35
※7
- 2~4
-
備考
&1
蛍光法で発光する細菌を認めた場合は、チールネルゼン法にて抗酸性・形態の確認を実施します。
注)ご依頼の検査の内容によっては,所要日数がさらにかかる場合があります。
診療報酬
D017(01)+D017(01注)
蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するもの+集菌塗抹法加算
微生物学的検査判断料150点
- 集菌塗抹法を行った場合には、「集菌塗抹法加算」として、35点を所定点数に加算する。
補足情報
抗酸菌 結果判定基準
下記項目の検査結果は、次の当社基準に基づき、下記表示方法にて報告します。
(参考;抗酸菌検査ガイド2020)
項目名 | 表示方法 | 蛍光法 (200倍) | チール・ネルゼン法 (1,000倍) | 備考 (相当するガフキー号数) |
---|---|---|---|---|
抗酸菌塗抹
〔集菌蛍光法〕 抗酸菌塗抹鏡検
|
- | 0 / 30視野 | 0 / 300視野 | G0☆ |
± | 1~2 / 30視野 | 1~2 / 300視野 | G1 | |
1+ | 1~19 / 10視野 | 1~9 / 100視野 | G2 | |
2+ | >20 / 10視野 | >10 / 100視野 | G5 | |
3+ | >100 / 1視野 | >10 / 1視野 | G9 |
- ※ ガフキー号数は現在では使用しない。また、簡易法との一致は正確ではない。(抗酸菌検査ガイド2020より)
- ☆ 抗酸菌塗抹〔集菌蛍光法〕で陰性の場合は、ガフキー号数は記載しません。
抗酸菌検査フローチャート
検査材料および採取方法
検査材料 | 検体量 | 容器 | 保存 | 採取方法 | |
---|---|---|---|---|---|
抗酸菌 | 喀痰 | 2~3mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように滅菌喀痰採取容器に採取し、直ちに冷蔵保存してください。 (患者に充分説明し、うがいにより清潔にした後に、咳によって深部から喀出された、しかも唾液混入の少ない喀痰を採取してください。) |
|
便 | 小指頭大 | ARR 滅菌ポリスピッツ | 適量を無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ冷蔵保存してください。 ・便の塗抹鏡検は実施しておりません。 |
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胸水 腹水 胃液 |
各5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | 各サンプルを無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・一般細菌を同時に依頼される場合は嫌気ポーターをご使用ください。 |
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部分尿 | 5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | 無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | ||
抗酸菌核酸同定 | 喀痰 | 2.0mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 核酸同定検査ではコンタミネーションの影響が大きくなりますので検体採取にあたっては、取扱いに充分ご注意ください。 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように採取し、冷蔵で提出してください。 |
〔留意事項〕
- 検査材料は、外部に漏れないように完全に密封してご提出ください。
- 呼吸器の材料でマイコプラズマの検出には検体を凍結してください。(この場合、一般細菌、抗酸菌検査は実施できません。)
- 嫌気性菌を検出する場合は嫌気ポーターを使用して、できるだけ空気に触れないように速やかに採取してください。
- 抗酸菌検査において、血液、骨髄液の各材料およびカルチャーボトルでの提出はお受けできません。
- 緊急連絡
- (1) 検査材料が血液および髄液の場合は、菌が検出された場合に直ちにご連絡いたします。
- (2) 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法) において、 二類感染症、三類感染症に分類される細菌が分離された場合は材料を問わず直ちにご連絡いたします。
- (3) 抗酸菌塗抹鏡検において、抗酸菌が認められた場合は、直ちにご連絡いたします。
ご依頼の際は、必ず材料・由来を明記してください。
分類 (由来) |
材料 | 検体量 | 容 器 | 保存 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
一般細菌 | 口腔 ・ 気道 ・ 呼吸器 |
喀痰 | 2~3mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように滅菌喀痰採取容器に採取し、直ちに冷蔵保存してください。 (患者に充分説明し、うがいにより清潔にした後に、咳によって深部から喀出された、しかも唾液混入の少ない喀痰を採取してください。) | |
咽頭粘液 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で咽頭をこすって、粘液を採取し、直ちに付属のアミーズ培地に無菌的に入れ、速やかに冷蔵保存してください。 | |||
消化管 | 便 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブを用い適量の便を採取し付属のアミーズ培地に無菌的に入れてください。 ・クロストリジウムデフィシルの検査には嫌気ポーターを使用してください。 ・便の塗抹鏡検は実施しておりません。 |
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胆汁 (A・B・C) 胃液 十二指腸液 |
各5~10mL | C10 嫌気ポーター | 無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
泌尿器 ・ 生殖器 |
部分尿 尿管カテーテル 膀胱カテーテル |
各5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | ・無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・淋菌の検索を目的とする場合は室温保存してください。 ・トリコモナスの検索を目的とする場合は室温保存してください。 |
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前立腺液 腟分泌物 膿 |
各適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で適量を採取し、付属のアミーズ培地に入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・淋菌の検索を目的とする場合は室温保存してください。 ・トリコモナスの検索を目的とする場合は室温保存してください。 |
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血液 ・ 穿刺液 |
動脈血 静脈血 |
各3~10mL (最適量8~10mL) |
CBG、CBS カルチャーボトル |
カルチャーボトル好気性菌用CBS、嫌気性菌用CBGの2本にそれぞれ3~10mLの血液を無菌的に注入し、緩やかに転倒混和し、室温保存してください。 フラン器での保存は検査結果に影響を与えます。 | ||
髄液 腰椎穿刺液 |
各3~5mL | C10 嫌気ポーター | 3~5mLのサンプルを無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、室温保存してください。 | |||
胸水 腹水 関節液 |
各5~10mL | C10 嫌気ポーター | 5~10mLの各サンプルを無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
その他 | 耳漏 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で適量を無菌的に採取し、付属のアミーズ培地に入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | ||
皮膚 爪 毛髪 |
各適量 | ARR 滅菌ポリスピッツ | 各適量を無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・真菌検査のみ実施いたします。 |
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組織 膿 |
各適量 | C10 嫌気ポーター | 各サンプルを綿棒で無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
他 | 便 (CDトキシン(GDH)) | 1.0g | F00 糞便容器 | 単独の検体にてご依頼ください。 |
微生物学的検査 専用輸送容器・輸送培地一覧
分類 | 材料 | 検体量 (mL) | 保存条件 | 採取容器 | |
---|---|---|---|---|---|
口腔・気道・呼吸器 | 喀痰 | 2 ~ 3 5 ~ 7 | X00 | 滅菌喀痰採取容器 | |
咽頭ぬぐい液 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
消化管 | 便 | 適量 | F01 VS1 | キャリブレアー採便管 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | |
胆汁 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
胃液 | 2 ~ 3 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
泌尿器・生殖器 | 中間尿 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | |
カテーテル尿 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
腟分泌物 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
膿 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
血液・穿刺液 | 静脈血 | 最適量 8 ~ 10 |
CBG CBS |
血液カルチャーボトル | |
動脈血 | CBG CBS |
血液カルチャーボトル | |||
髄液 | 2 ~ 3 3 ~ 5 | C10 | 嫌気ポーター | ||
胸水 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
腹水 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
関節液 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
その他の部位 | 耳漏 | 適量 | VS2 | eSwab106 ミニチップFLOQスワブ | |
眼脂 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
皮膚 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
爪 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
組織 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
膿 | 適量 | C10 | 嫌気ポーター | ||
他 | 環境材料 | - | C30 | スタンプ培地 (院内環境検査用) | |
- | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | |||
胃生検組織 | 適量 | C20 | シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用) | ||
便 | 1.0g | F00 | 糞便容器 | ||
他 | 胃生検組織 | 適量 | C20 | シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用) | |
便 (CDトキシンAB) | 1.0g | F00 | 糞便容器 (CDトキシンAB専用) |
ARR 旧容器記号 r A
滅菌ポリスピッツ 10mL用
貯蔵方法:室温
CBG 旧容器記号 m1
B6
血液培養ボトル (嫌気用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
最適量:8~10mL (許容範囲 3~10mL)
CBS 旧容器記号 q1
B6
血液培養ボトル (好気用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
最適量:8~10mL (許容範囲 3~10mL)
CBJ 旧容器記号 c1
B6
血液培養ボトル (小児用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
採取量:1~3mL
C10 旧容器記号 n
B7
嫌気ポーター 嫌気培養用
内容:寒天培地 1.2mL ブドウ糖 CO2ガス充填
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から2年
C20 旧容器記号 n2
シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用)
貯蔵方法:冷蔵
有効期間:製造から3ヵ月
C30 旧容器記号 n3
スタンプ培地 院内環境検査用
貯蔵方法:冷蔵
有効期間:製造から4ヵ月
F00 旧容器記号 U
糞便容器
貯蔵方法:室温
F01 旧容器記号 d3
キャリーブレア採便管
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から6ヵ月
VS1 旧容器記号 k
eSwab105 レギュラーFLOQスワブ
内容:アミーズ培地 1mL
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年3ヵ月
VS2 旧容器記号 k1
eSwab106 ミニチップFLOQスワブ
内容:アミーズ培地 1mL
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年3ヵ月
X00 旧容器記号 l (スモールエル)
滅菌喀痰採取容器
貯蔵方法:室温
X00 旧容器記号 l (スモールエル)
滅菌喀痰採取容器
貯蔵方法:室温
旧容器記号 XR
滅菌ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
細菌検査採取方法
- 検査材料名または材料採取部位を必ず明記してください。
- 目的菌が淋菌、髄膜炎菌の場合は、 保存してください。
- 嫌気性培養の検査材料は、嫌気ポーターに採取してください。
- 所要日数は目的菌等により異なりますので、ご了承ください。
嫌気ポーターの取り扱い方法
A. 液状検体の場合 (胸水、腹水、尿、穿刺液 など)
B. 固形状検体の場合 (便、膿、組織 など)
ヘリコバクター培養同定採取方法
シードチューブHPの取り扱い方法
- 1.採取した「胃生検組織」を直ちに採取容器 (C20) に入れ、黒線より下へ挿入してください。
- 2.検体は30分以内に保存し、当日中にご依頼ください。
環境検査採取方法
院内環境検査 (ふきとり法)
被検体の一定面積 (10cm×10cm通例) を eSwab105 レギュラーFLOQスワブに添付されている綿棒 (あらかじめ培地に刺して湿らせておく) にてよくふきとり 再度培地に刺しご提出ください。
院内環境検査 (スタンプ法)
スタンプ培地 (C30) のキャップをとりはずし、 培地面に手指など触れないよう注意し 被検体の表面に培地面をかるく押しつけます。 約5秒後再びキャップをしてご提出ください。
参考文献
測定法文献
日本結核病学会 抗酸菌検査法検討委員会:抗酸菌ガイド,2016.
小栗 豊子,編 臨床微生物検査ハンドブック 第4版. 三輪書店, 2011.