現在のラボ:横浜ラボ

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項目コード:
検査項目
JLAC10
リアルタイムPCR
PCR法を基本原理とする核酸増幅法の一種であり、分解により蛍光を発するオリゴヌクレオチドを利用することにより、PCRサイクルごとに蛍光シグナルを確認することでリアルタイムにターゲット核酸の定量が可能となる測定方法。
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結腸・直腸癌における治療薬の選択の補助を目的としております。
病理材料でDNAのメチル化を解析しています。病理材料以外はご依頼できません。
検査に必要な腫瘍細胞の割合は20%以上です。20%に満たない検体については判定不能・偽陰性の可能性があります。
未染標本スライド提出に際しての留意事項は下記をご参照ください。
他項目との重複依頼は避けてください。
「RAS・BRAF遺伝子変異解析」の残DNAが充分量保管されている場合、追加での検査が可能です。なお、提出検体の腫瘍細胞割合が20%未満の場合は判定不能・偽陰性の可能性があることをご了承ください。
●提出条件
未染標本スライドは、病理組織学的な評価がなされ、検査に必要な腫瘍細胞割合(標本中の全細胞に占める腫瘍細胞の%)以上存在することを確認してください。必要な割合に満たない場合には、未染標本スライドの裏面から腫瘍細胞領域をマーキングしてください。 マーキングがされないまま提出されますと、マクロダイセクションができず、偽陰性など判定結果に影響を及ぼす可能性がありますので、あらかじめご了承願います。
●未染標本スライドについて
採取された組織は速やかに10%中性緩衝ホルマリン溶液に浸漬し、固定を行ってください(推奨固定時間は6~48時間)。ご提出の際には、可能な限り3年以内に作製したホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックより、指定の厚さにて連続切片を作製してください。なお、薄切時には検体ごとにミクロトーム刃を交換するなど、コンタミネーションに充分ご注意ください。また、組織のホルマリン固定により核酸が断片化されているため、固定液の種類や組成、固定時間、固定後の検体の保存状態によっては、解析不可能となることがありますので、あらかじめご了承ください。
●生検標本について
生検標本は検体が微量であることが多く、組織自体がほとんど消失している場合や、腫瘍細胞が含まれていない組織片になっている可能性がありますので、あらかじめご注意願います。
D004-2(01) イ-1(準用)
悪性腫瘍組織検査(処理が容易なもの)(医薬品の適応判定の補助等に用いるもの)(DNAメチル化検出検査)
遺伝子関連・染色体検査判断料100点
[オブジェクトケース]
プレパラート (スライドグラス)
貯蔵方法:室温
腫瘍組織におけるDNAメチル化は、主に遺伝子のプロモーター領域のCpG(CGジヌクレオチド配列)領域に作用し、がん抑制遺伝子の発現を低下させることで発がんに深く関与することが明らかとなっています。
近年、DNAメチル化状態がRAS野生型大腸癌における抗EGFR抗体薬の治療効果と関連することが明らかとなっており、原発腫瘍占居部位よりも強い相関を示すことが報告されています。
本検査は、RAS野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌の症例において、16領域のDNAメチル化状態を検出することで、高メチル(High methylated colorectal cancer; HMCC)または低メチル(Low methylated colorectal cancer; LMCC)を判定し、抗EGFR抗体薬の治療感受性を予測する検査です。
大腸癌
測定法文献
豊田 実,他:生物物理化学 44(3):157~161, 2000.
臨床意義文献
Ouchi K, et al:Cancer Sci 113(3):1057~1068, 2022.