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ニューモシスチスカリニ(P.jirovecii)DNA

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • ニューモシスチスカリニ(P.jirovecii)DNA
    6B614-0000-061-851
    喀痰
    2.0
    X00
    凍結
    (3ヵ月)
    3~5
    PCR

    PCR(Polymerase chain reaction)
    DNAが加熱により2本鎖から1本鎖に解離し,冷却することで2本鎖に戻ることを利用し,1本鎖DNAを鋳型として目的のプライマーを結合させ,DNAポリメラーゼの転写反応によりDNA合成を行うことを繰り返し,目的とするDNA領域を指数関数的に増幅させる方法。

    陰性
その他の受託可能材料

備考

&1
他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので,検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。

容器

臨床意義

以前、Pneumocystis carinii によって引き起こされる肺炎は、カリニ肺炎と呼ばれていたが、現在は、ヒトに病原性を持つPneumocystis jirovecii によって引き起こされる肺炎としてニューモシスチス肺炎として呼ばれている。日和見感染症の一つと考えられており、肺炎を発症する場合の基礎疾患としては、免疫機能の低下した未熟児、栄養不良児、白血病や悪性リンパ腫、自己免疫疾患や臓器移植、AIDS などがあげられる。特にAIDS 患者では60~70%で肺炎が発症している。一般的には多くの人が不顕性に感染しており、免疫機能が低下したときに発症する。
検出方法は他にギムザ染色、トルイジンブルーO(TBO)染色により直接検出する方法、また、肺病変を病理組織学的に診断する方法があるが、いずれも早期に診断するには困難を伴うといわれている。ニューモシスチス肺炎は急速に進展する両側肺の間質性陰影と急激な低酸素血症を特徴とし、適切な治療がなされなければ致死的となることから早期診断が求められていた。
本検査は、高感度で特異性の高いニューモシスチスカリニ:P.carinii(ニューモシスチスイロベチ:P.jirovecii)DNAの定性検査であり、治療効果判定に有用と考えられる。

参考文献

測定法文献
Wakefield AE et al:The Lancet 336-451~453 1990
臨床意義文献
伊志嶺 朝彦 他:感染症学雑誌 68-6-751~757 1994

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