SRL総合検査案内

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MMRタンパク (IHC)

  • 検査項目
    JLAC10

    提出材料
    検体量
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
  • MMRタンパク (IHC)
    5D615-0000-075-666
    未染標本スライド
    未染標本スライド9枚
    Z10
    室温
    5~10

    2700
    ※8
    免疫組織化学染色法

備考

&1
・本検査は、ミスマッチ修復タンパク質であるMLH1、MSH2、PMS2、MSH6の保持・消失を免疫組織化学染色(IHC)法によ
り確認いたします。
・本検査は、該当する診療報酬区分における「抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤の固形癌患者への適応を
判定するための補助に用いる場合」、「大腸癌における抗悪性腫瘍剤による治療法の選択の補助に用いる場合」を目的とした検査です。
・本検査の結果により、リンチ症候群を疑う要因となる可能性があります。
・検査に際しては、日本遺伝性腫瘍学会の「悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性検査およびミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学検査の利用に関する見解 ver.2」に以下の通り記載されています。「臨床的にLynch症候群が疑われる場合や、検査の結果dMMR腫瘍であることが明らかとなった場合はLynch症候群に関する情報提供を十分に行い、必要に応じて他の医療機関への紹介を含め、適切な遺伝カウンセリングおよび遺伝診療の機会を提供することが望まれる。」

MMRタンパク(IHC)の提出方法
1)癌細胞の有無が不明な場合もありますので、検査依頼時に病理診断書(コピー)の添付をお願いいたします。(ただし、当社で一般病理検査を実施している場合は不要です。)なお、諸事情により添付できない場合には、依頼書に病理診断名(組織型等)の他、臨床情報等可能な範囲での記載をお願いいたします。
2)材料は固形癌の未染標本スライド(ホルマリン固定パラフィンブロックから作製されたもの)となります。シランなどのコーティングスライドをご使用のうえ、薄切後は約40℃で一晩乾燥させた後、ご提出ください。
3)組織は4μmの厚さに薄切し、なるべく中央に貼り付けてください。
4)パラフィンブロックでご依頼の場合、未染標本スライド作製のため所要日数が遅れますので、営業員へご確認ください。
5)組織の固定については、10%中性緩衝ホルマリンが推奨されています。

診療報酬

N005-4
ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
病理判断料130点

  • 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、「ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」を実施し、その結果について患者又はその家族等に対し遺伝カウンセリングを行った場合には、遺伝カウンセリング加算として、患者1人につき月1回に限り、1,000点を所定点数に加算する。
  • (1)「ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」は、以下のいずれかを目的として、免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製を行った場合に、患者1人につき1回に限り算定する。
    ア 固形癌における抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤の適応判定の補助
    イ 大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助
    ウ 大腸癌における抗悪性腫瘍剤による治療法の選択の補助
    (2)(1)に掲げるいずれか1つの目的で当該標本作製を実施した後に、別の目的で当該標本作製を実施した場合にあっても、別に1回に限り算定できる。なお、この場合にあっては、その医学的な必要性を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
    (3)本標本作製及び「マイクロサテライト不安定性検査」を同一の目的で実施した場合は、主たるもののみ算定する。
    (4)「注」に規定する「遺伝カウンセリング加算」は、本標本作製(リンチ症候群の診断の補助に用いる場合に限る。)を実施する際、以下のいずれも満たす場合に算定できる。
    ア 本標本作製の実施前に、臨床遺伝学に関する十分な知識を有する医師が、患者又はその家族等に対し、当該標本作製の目的並びに当該標本作製の実施によって生じうる利益及び不利益についての説明等を含めたカウンセリングを行うとともに、その内容を文書により交付すること。
    イ 臨床遺伝学に関する十分な知識を有する医師が、患者又はその家族等に対し、本標本作製の結果に基づいて療養上の指導を行うとともに、その内容を文書により交付すること。ただし、この場合において、同一の目的で実施した「マイクロサテライト不安定性検査」に係る「遺伝カウンセリング加算」は別に算定できない。
    なお、遺伝カウンセリングの実施に当たっては、厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイダンス」及び関係学会による「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」を遵守すること。

容器

補足情報

臨床意義

近年、免疫チェックポイント阻害剤が臨床応用されており、ミスマッチ修復機能 (mismatch repair-deficient:dMMR) や高頻度マイクロサテライト不安定性 (microsatellite instability-high:MSI-High) を有する固形癌患者への高い奏効率を示すことが報告されております。
本検査は、ミスマッチ修復 (mismatch repair:MMR) タンパク質であるMLH1、MSH2、PMS2、MSH6を免疫染色により検出することで、コンパニオン診断として固形癌患者への「ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ®)」の適応を判定するための補助および大腸癌における化学療法の選択の補助を目的とした検査です。

異常値を示す病態・疾患

関連疾患

固形癌、大腸癌

参考文献

測定法文献
名倉 宏, 他:渡辺・中根 酵素抗体法 改訂四版(学際企画):147~150, 2002.
臨床意義文献
Diaz LA Jr,et al:Lancet Oncol 23 (5) :659~670,2022.

関連項目

  • マイクロサテライト不安定性(MSI)検査(FFPE)
  • マイクロサテライト不安定性(MSI)検査(FF)
  • CLDN18タンパク(IHC)

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