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○ヒトヘルペスウイルス6型DNA 定性
項目コード:
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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ヒトヘルペスウイルス6型DNA 定性
5F210-1440-085-851 -
患部ぬぐい液
- ARR
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(3ヵ月)
- 3~9
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PCR
PCR(Polymerase chain reaction)
DNAが加熱により2本鎖から1本鎖に解離し,冷却することで2本鎖に戻ることを利用し,1本鎖DNAを鋳型として目的のプライマーを結合させ,DNAポリメラーゼの転写反応によりDNA合成を行うことを繰り返し,目的とするDNA領域を指数関数的に増幅させる方法。 - 陰性
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ヒトヘルペスウイルス6型DNA 定性
備考
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血液:凍結保存は避けてください。
患部ぬぐい液:患部をぬぐった滅菌綿棒を1mLのPBSまたは生理食塩水が入った滅菌ポリスピッツ(ARR)に入れ、そのまま凍結保存してください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。下図の容器に採血し,よく混和させ,冷蔵保存してください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので,検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
容器
ARR 旧容器記号 r A
滅菌ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
臨床意義
突発性発疹は,乳幼時期に好発する熱性発疹性のウイルス疾患である。38℃以上の発熱が数日間続いた後,解熱と共に紅斑が躯幹を中心に全身に出現するのが特徴である。1988年に小児の突発性発疹の病原ウイルスは第6番目のヒトヘルペスウイルスである為HHV-6と命名された。
感染経路は既感染者,ことに成人は唾液から排泄されるため,親や兄弟の唾液から,経口または経気道的に感染すると考えられている。
典型的病像の約80%はHHV-6によるが,約20%は他の複数の病原によると考えられている。その1つに,1990年に発見されていたHHV-7があることが,最近わかってきた。また,その再活性化が重症の薬剤アレルギー(Hypersensitivity症候群)の発症と密接な関連があることが最近判明してきている。HHV-6の標的細胞は主にCD4陽性Tリンパ球細胞であることが判明している。
抗体陽性率については,血清疫学的調査により生後3か月頃から急速に上昇し,16ケ月以降はほぼ100%の子供が抗体を保有する。HHV-6の臨床検査ではPCRによるウイルスDNAの検出と血清学的検査として蛍光抗体法(FA)があり,感染初期の検査にはIgM抗体測定が有用である。本検査法は,PCRを用いて高感度,特異的にHHV6型DNAを検出する。
参考文献
測定法文献
近藤 一博 他:蛋白質核酸酵素 35-17-3041~3047 1990
臨床意義文献
稲城 玲子 他:臨床科学 30-8-999~1004 1994