現在のラボ:MUQSラボ

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項目コード:
検査項目
JLAC10
FISH(Fluorescence in situ hybridization)
蛍光in situハイブリダイゼーション
蛍光色素で標識したプローブを用いて標的DNAとハイブリダイゼーションを行い、特定の波長で発色させた蛍光部位を染色体上のシグナルとして蛍光顕微鏡下で検出する方法。
蛍光色素で標識したプローブと標的DNAを直接結合させる直接法と、標識物質で標識したプローブと標的DNAを結合させた後に、標識プローブと蛍光物質を結合させて発色させる間接法がある。
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凍結保存は避けてください。受託可能日は月~金曜日です。
●染色体検査のご提出について
検体は採取後、当日中にご提出ください。
骨髄液1.0mLを下図の容器に無菌的に採取し、よく混和させ、冷蔵保存してください。
D006-5(01)
染色体検査(全ての費用を含む)FISH法を用いた場合
遺伝子関連・染色体検査判断料100点

保存液入り (容器容量5mL)
内容:RPMI-1640 FBS 硫酸カナマイシン ノボヘパリンNa 炭酸水素Na HEPES
貯蔵方法:凍結
有効期間:色が薄いピンクの状態で使用してください。
(凍結時は淡黄色ですが解凍すると薄いピンク色に戻ります。)
小児急性白血病などに見られる予後良好因子の一つのt(12;21)転座をFISH法で検出する。
12p13.2に座位するETV6遺伝子はETSファミリ-に属する転写因子の一つであり、t(12;21)転座により形成されたキメラ蛋白が白血病の発症に関係しているといわれている。
急性リンパ性白血病 (Acute Lymphoblastic Leukemia:ALL)は、リンパ芽球やその前駆幼若細胞が主に骨髄で異常増殖する悪性増殖性疾患であり、その80~85%は小児急性白血病で占められる(成人白血病は約20%)。本疾患特有の染色体転座の一つに、t(12;21)転座が知られており、小児ではB前駆細胞ALLの約25%にみられる。
t(12;21)転座を有するALLでは予後が良いことが報告されている。t(12;21)転座は転座領域のバンドパタ-ンが似ておりかつ微細なため、G-bandingでは検出できない。
本検査は、ETV6遺伝子領域とRUNX1遺伝子領域のプロ-ブを用いることによりt(12;21)転座の有無を融合シグナルとして検出する。
急性リンパ性白血病(ALL)
測定法文献
稲澤 譲治:臨床FISHプロトコール 阿部達生監修(秀潤社):90~95, 1997.
臨床意義文献
Duet-Guilbert N et al:Cancer Genetics and Cytogenitics 144:143~147, 2003.