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IDH1/2遺伝子解析(グリオーマ)(FF)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • IDH1/2遺伝子解析(グリオーマ)(FF)
    8C570-0000-070-848
    組織
    125mg
    ARR
    凍結
    11~14
    ダイレクトシーケンス法

    ダイレクトシーケンス法
    PCR法で増幅したDNAを鋳型として直接塩基配列を決定する方法。

備考

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神経膠腫(グリオーマ)における遺伝子変異である、IDH1 R132およびIDH2 R172を解析しています。急性骨髄性白血病(AML)患者でみられるIDH2の遺伝子変異は測定できませんのでご注意ください。
他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。

●留意事項
生検材料(新鮮凍結組織)は、検体が微量であることが多く組織自体がほとんど消失している場合や、腫瘍細胞が含まれていない組織片になっている可能性がありますので、あらかじめご注意願います。

容器

臨床意義

IDH1/2は、クエン酸回路にてイソクエン酸とα-ケトグルタル酸を相互変換する酸化還元酵素であり、突然変異(IDH1遺伝子のコドン132、IDH2遺伝子のコドン172)により、α-ケトグルタル酸をD-2-ヒドロキシグルタル酸に変換します。この野生型のIDHでは存在しないD-2-ヒドロキシグルタル酸が、がん化を引き起こすといわれています。
神経膠腫(グリオーマ)は、脳の神経細胞を支える神経膠細胞から生じる悪性腫瘍の総称です。神経膠腫のうち、特に星細胞腫、乏突起神経膠腫では、IDH1/2遺伝子の点突然変異が高頻度に認められることが知られています。
2016年にWHOの脳腫瘍診断体系が改訂され、神経膠腫に関しては従来の組織学(形態学)的分類(第4版, 2007年)中心から、遺伝子異常に基づいた分類(改訂第4版, 2016年)へと変化しました。日本でも2018年に改訂された脳腫瘍取扱い規約(第4版)に、IDH1/2遺伝子解析を含む診断アルゴリズムが掲載されており、本検査は神経膠腫の診断や予後予測において有用です。

異常値を示す病態・疾患

関連疾患

神経膠腫(グリオーマ)

参考文献

測定法文献
Arita H,et al:Brain Tumor Pathol 32(1):22~30,2015.
臨床意義文献
Komori T:Neurol Med Chir(Tokyo)57(7):301~311,2017.

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