現在のラボ:千葉中央

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項目コード:
検査項目
JLAC10
リアルタイムPCR
PCR法を基本原理とする核酸増幅法の一種であり、分解により蛍光を発するオリゴヌクレオチドを利用することにより、PCRサイクルごとに蛍光シグナルを確認することでリアルタイムにターゲット核酸の定量が可能となる測定方法。
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エルダフィチニブの「成人のFGFR3遺伝子変異又は融合遺伝子を有する、がん薬物療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」への適応判定の補助を目的としております。
病理材料でFGFR3遺伝子変異及び融合遺伝子を解析しています。病理材料以外はご依頼できません。
検査に必要なスライド上の組織における腫瘍細胞の割合は80%以上です。80%に満たない検体については偽陰性の可能性があります。
生検材料や微小検体では、腫瘍部位が極めて少ないことがあります。このような検体の場合には、検体枚数を増やしてご提出ください。
未染標本スライド提出に際しての留意事項は下記をご参照ください。
他項目との重複依頼は避けてください。
●提出条件
未染標本スライドは、病理組織学的な評価がなされ、検査に必要な腫瘍細胞割合(標本中の全細胞に占める腫瘍細胞の%)以上存在することを確認してください。必要な割合に満たない場合には、未染標本スライドの裏面から腫瘍細胞領域をマーキングしてください。 マーキングがされないまま提出されますと、マクロダイセクションができず、偽陰性など判定結果に影響を及ぼす可能性がありますので、あらかじめご了承願います。
●未染標本スライドについて
採取された組織は速やかに10%中性緩衝ホルマリン溶液に浸漬し、固定を行ってください(推奨固定時間は6~48時間、生検材料は 3~6時間程度)。ご提出の際には、可能な限り3年以内に作製したホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックより、指定の厚さにて連続切片を作製してください。なお、薄切時には検体ごとにミクロトーム刃を交換するなど、コンタミネーションに充分ご注意ください。また、組織のホルマリン固定により核酸が断片化されているため、固定液の種類や組成、固定時間、固定後の検体の保存状態によっては、解析不可能となることがありますので、あらかじめご了承ください。
●生検標本について
生検標本は検体が微量であることが多く、組織自体がほとんど消失している場合や、腫瘍細胞が含まれていない組織片になっている可能性がありますので、あらかじめご注意願います。
D004-2(01 イ-1)
尿路上皮癌におけるFGFR3遺伝子検査
遺伝子関連・染色体検査判断料100点
[オブジェクトケース]
プレパラート (スライドグラス)
貯蔵方法:室温
2025年7月、「エルダフィチニブ(商品名:バルバーサ®)」が「がん化学療法後に増悪したFGFR3遺伝子変異又は融合遺伝子を有する根治切除不能な尿路上皮癌」を対象疾患として薬価収載されました。
本検査は当該薬剤のコンパニオン診断薬として承認された『therascreen® FGFR遺伝子変異・融合遺伝子検出キット RGQ「キアゲン」』を用いた検査です。
尿路上皮癌(UC)患者の組織から抽出したRNA中のFGFR3遺伝子変異および融合遺伝子を検出することで、当該薬剤への適応判定の補助として有用です。
尿路上皮癌
測定法文献
Parker BC, et al:J Pathol 232:4~15, 2014.
臨床意義文献
Tabernero J, et al:J Clin Oncol 33(30):3401~3408, 2015.