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抗P/Q型 電位依存性 カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 抗P/Q型 電位依存性 カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)
    5G387-0000-023-007
    血清
    0.3
    S09

    A00
    冷蔵
    (28日)
    2~15

    1000
    ※6
    RIA

    RIA(Radio immunoassay)
    放射性免疫測定法
    抗体に対して放射性同位元素(RI)で標識した抗原と検体中の抗原を競合的に抗原抗体反応を行い,抗体と結合した標識抗原(結合型:Bound)と抗体と結合していない標識抗原(遊離型:Free)を分離し,その割合を放射活性から抗原の濃度として測定する方法。
    結合型と遊離型の分離方法(B/F分離)として,抗体を固相化しておく固相法,抗原抗体複合体に第2抗体を結合させて沈澱させる2抗体法,抗原抗体複合体を硫酸アンモニウム(硫安)で沈澱させる硫安塩析法,抗原抗体複合体を沈澱試薬で沈澱させるPEG法などがある。

    30.0未満(pmol/L)

備考

&1

診療報酬

D014(47)
抗P/Q型電位依存性カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)
免疫学的検査判断料144点

  • ア 「抗P/Q型電位依存性カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)」は、ランバート・イートン筋無力症候群の診断を目的として、RIA法により測定した場合に算定する。
    イ 本検査は、臨床症状によりランバート・イートン筋無力症候群が疑われる患者であって、反復刺激誘発筋電図検査において異常所見を認める患者を対象として実施した場合に限り算定できる。ただし、医学的な必要性から反復刺激誘発筋電図検査において異常所見を認めない患者を対象として実施する場合には、診療報酬明細書の摘要欄にその詳細な理由を記載すること。

容器

補足情報

臨床意義

ランバート・イートン筋無力症候群(Lambert-Eaton Myasthenic Syndrome:LEMS)は、四肢筋力低下や自律神経障害などを呈する神経筋接合部の免疫性神経疾患で、約60%に肺小細胞癌(small cell lung carcinoma:SCLC)を合併する傍腫瘍神経症候群でもあります。
抗P/Q型 電位依存性 カルシウムチャネル抗体(抗P/Q型VGCC抗体)は、LEMS患者の85~95%で陽性となることが知られ、LEMS診断基準(※)の血液・生化学的検査所見として、筋電図と同時もしくは筋電図の後に実施することが推奨されています。
本検査は、LEMSのステロイド等の免疫治療をする自己抗体介在性の自己免疫機序を確認するための重要な検査で、かつ類似の神経疾患である重症筋無力症(MG)などとの鑑別診断能が良好な検査であり、ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)の診断補助に有用な検査です。

※「ランバート・イートン筋無力症候群の診断基準」
(難治性疾患政策研究事業「神経免疫疾患のエビデンスによる診断基準・重症度分類・ガイドラインの妥当性と患者QOLの検証研究班」)

異常値を示す病態・疾患

関連疾患

ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)

参考文献

測定法文献
本村 政勝,他:医学と薬学77(7):1057~1063,2020.
臨床意義文献
本村 政勝:日内会誌 97:1778~1783,2008.

関連項目

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