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HDL2,3コレステロール

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • HDL2,3コレステロール
    3F075-0000-023-221
    血清
    1.0
    S09

    A00
    冷蔵
    (20日)
    2~7
    超遠心法

    超遠心法
    超遠心機を用いて蛋白質の比重の差により分離し測定する方法。

    HDL2 コレステロール M 16.0~61.0 F 23.0~73.0 HDL3 コレステロール M 13.0~25.0 F 13.0~24.0 (mg/dL)

備考

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凍結保存は避けてください。

容器

臨床意義

HDLは水和密度が1.063~1.21 で最も密度が高く,粒子径が最も小さいリポ蛋白であり,さらに細かく分類されHDL2とHDL3の亜分画が存在する.
HDL3は末梢の細胞膜よりコレステロール(遊離型)の取り込みを行い,LCATの作用によりコレステロールをエステル型とし,粒子のコアに貯蔵してHDL2へと変化する.HDL2に取り込まれたコレステロールの代謝には二通りあり,一つはHDL2ごと肝臓に直接取り込まれ,胆汁酸として排出される過程,もう一つはHDL2中のコレステロールのみCETPによって他のリポ蛋白に転送される過程がある.
以上の代謝により,コレステロールは末梢より除去される.こうしたHDLによる代謝はコレステロール逆転送と呼ばれ,HDLが動脈硬化症進展阻止因子として働いていることを示唆している.HDLをHDL2とHDL3に分別定量することにより,より細かい動脈硬化症進展阻止因子についての情報が提供される.

異常値を示す病態・疾患

減少する疾患-(1) 一次性

Tangier 病, アポA-Iミラノ病, 魚眼病

減少する疾患-(2) 二次性

高リポ蛋白血症(Ⅰ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ型), 透析, 動脈硬化, 慢性腎不全, 無βリポ蛋白血症

上昇する疾患-(1) 一次性

家族性高αリポ蛋白血症

上昇する疾患-(2) 二次性

糖尿病(インスリン治療)

参考文献

測定法文献
Bronzert TJ et al:Clinical Chemistry 23-11-2089~2098 1977
臨床意義文献
板倉 弘重:日本臨床 57-S2-35~38 1999

関連項目

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