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マイクロアレイ染色体検査 (染色体構造変異解析)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 倫理指針対象
    マイクロアレイ染色体検査 (染色体構造変異解析)
    8B200-0000-019-961
    血液(EDTA-2Na加)
    7.0
    PN7
    冷蔵
    (7日)
    7~16

    8000
    ※2
    アレイCGH法

    アレイCGH法
    蛍光標識したサンプル由来DNAと正常細胞由来DNAを比較することにより、ゲノムに生じる増幅や欠失などのコピー数変化 (CNV) を検出するcomparative genomic hybridization (CGH) の原理とマイクロアレイの技術を組み合わせた方法です。

備考

&1
凍結保存は避けてください。依頼書に性別・臨床診断名および臨床所見などをご記入ください。新生児採血において、必要検体量に満たない場合はご相談ください。
検体は採取後、当日中にご提出ください。指定の容器に採血し、よく混和させ、冷蔵保存してください。
染色体検査のご提出について  検体は採取後、当日中にご提出ください。
倫理指針対象(下記参照)
指定の容器に採血し、よく混和させ、冷蔵保存してください。検体は採血後、当日中にご提出ください。他項目との重複依頼は避けてください。

診療報酬

D006-26
染色体構造変異解析
遺伝子関連・染色体検査判断料100点

  • 「染色体構造変異解析」は、薬事承認を得ている体外診断用医薬品を用いて、アレイCGH法により染色体ゲノムDNAのコピー数変化及びヘテロ接合性の喪失を測定した場合に、患者1人につき1回に限り算定する。
  • 本検査は、12q14欠失症候群、15q13.3欠失症候群、15q24反復性微細欠失症候群、15q26過成長症候群、16p11.2重複症候群、16p11.2-p12.2欠失症候群、16p11.2-p12.2重複症候群、16p13.11反復性微細欠失症候群、16p13.11反復性微細重複症候群、17q21.31反復性微細欠失症候群、1p36欠失症候群、1q21.1反復性微細欠失症候群、1q21.1反復性微細重複症候群、1q21.1領域血小板減少-橈骨欠損症候群、22q11.2欠失症候群、22q11重複症候群、22q11.2遠位欠失症候群、22q13欠失症候群(フェラン・マクダーミド症候群)、2p15-16.1欠失症候群、2p21欠失症候群、2q33.1欠失症候群、2q37モノソミー、3q29欠失症候群、3q29重複症候群、7q11.23重複症候群、8p23.1微細欠失症候群、8p23.1重複症候群、8q21.11欠失症候群、9q34欠失症候群、アンジェルマン症候群、ATR-16症候群、22qテトラソミー症候群(キャットアイ症候群)、シャルコー・マリー・トゥース病、5p-症候群、遺伝圧脆弱性ニューロパチー、レリー・ワイル症候群、ミラー・ディカー症候群、NF1欠失症候群、ペリツェウス・メルツバッハ病(先天性大脳白質形成不全症)、ポトキ・ルプスキ症候群、ポトキ・シェイファー症候群、プラダー・ウィリ症候群、腎嚢胞-糖尿病症候群、16p12.1反復性微細欠失症候群、ルビンシュタイン・テイビ症候群、スミス・マギニス症候群、ソトス症候群、裂手/裂足奇形1、ステロイドスルファターゼ欠損症、WAGR症候群、ウィリアムズ症候群、ウォルフ・ヒルシュホーン症候群、Xp11.22連鎖性知的障害、Xp11.22-p11.23重複症候群、MECP2重複症候群、ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、シルバー・ラッセル症候群、第14番染色体父親性ダイソミー症候群(鏡-緒方症候群)又は14番染色体母親性ダイソミーおよび類縁疾患のいずれかを疑う患者に対して実施すること。
  • 本検査を実施する場合は、関連学会が定める指針を遵守し、本検査を実施する医学的な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
  • 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において行われる場合に算定する。

容器

補足情報

臨床意義

現在の染色体検査は、染色体標本を顕微鏡で観察し染色体の数的異常や構造異常を検出し、国際規約 (ISCN) に準じて染色体異常の有無を解析します。構造異常は転座や部分欠失、付加染色体など多彩な異常が含まれ、異常のサイズもまちまちであり通常のG-band法では確認することが困難な場合があります。またFISH法は、ターゲットとする染色体領域の欠失の有無しか判定できず未知の異常を発見することができません。
本検査で用いるアレイCGH (comparative genomic hybridization) 法は、これらの点を克服し微細な染色体異常を網羅的に解析することができる検査方法になります。
本検査は、全血から抽出したゲノムDNAのコピー数変化 (CNV:Copy Number Variations) 及びコピー数変化のないヘテロ接合性の喪失 (cnLOH:copy-neutral loss of heterozygosity) の検出を目的としています。
本検査に関連して、2020年3月30日に日本小児遺伝学会、日本先天異常学会、日本人類遺伝学会等から「診療において実施するマイクロアレイ染色体検査のガイダンス」を公表しており、本検査が適切に用いられることを目的として、検査の適応、実施や限界などの本検査が適切に用いられるための提言がなされています。

参考文献

測定法文献
David T. Miller, et al:Am J Hum Genet. 86 (5):749~764, 2010.
臨床意義文献
山本 俊至:脳と発達 42 (2):138~143, 2010.

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