現在のラボ:SRL Advanced Lab.FMA
○培養同定
項目コード:5207
-
-
検査項目
- 検査材料
- 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 検査方法
- 実施料
判断料 - 所要
日数
-
-
-
培養同定
-
口腔,気道または呼吸器からの検体(喀痰 咽頭ぬぐい液)
- 下記参照
-
- 培養同定
-
180
※7
- 3~5
-
培養同定
備考
細菌培養同定検査については、緊急報告範囲(下記参照)が設定されており、範囲を超えた場合、当社より緊急報告します。
真菌及び培養日数を要する菌の場合は、所要日数が異なります。また、検査の過程で発育が遅い菌種が分離された時及び追加検査が必要な時は、報告日数が延長されます。
検査材料、検体量及び採取容器につきましては下記をご参照ください。
ご依頼の際は,依頼書の検査材料欄に必ずマークをしてください。
注)ご依頼の検査の内容によっては、所要日数がさらにかかる場合があります。
診療報酬
D018(01)
口腔、気道又は呼吸器からの検体
微生物学的検査判断料150点
- ア 「細菌培養同定検査」は、抗酸菌を除く一般細菌、真菌、原虫等を対象として培養を行い、同定検査を行うことを原則とする。
イ 同定検査を予定して培養したものであれば、菌が陰性の場合であっても「口腔、気道又は呼吸器からの検体」から「その他の部位からの検体」までの項により算定するが、あらかじめ培養により菌の有無のみを検索する場合は、検体の種類にかかわらず、「簡易培養」により算定する。
ウ 「細菌培養同定検査」は、検体ごとに「口腔、気道又は呼吸器からの検体」から「その他の部位からの検体」までの所定点数を算定できるが、同一検体を用いて簡易培養を併せて行った場合は、「簡易培養」は算定できない。
エ 症状等から同一起因菌によると判断される場合であって、当該起因菌を検索する目的で異なった部位から、又は同一部位の数か所から検体を採取した場合は、主たる部位又は1か所のみの所定点数を算定する。ただし、血液を2か所以上から採取した場合に限り、「血液又は穿刺液」を2回算定できる。この場合、「嫌気性培養加算」及び「質量分析装置加算」の加算は2回算定できる。
オ 各検体別の所定点数には、定量培養を行った場合を含む。
補足情報
一般細菌 結果判定基準
下記項目の検査結果は、次の当社基準に基づき、下記表示方法にて報告します。
(参考 : Clinical Microbiology Procedures Handbook - 4th edition, 2016.)
項目名 | 区分および鏡検倍率 | 表示方法 | 細菌数/細胞数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
塗抹鏡検 | 細菌数※ (鏡検倍率1,000倍) |
(-) | 菌がみられない | |
1+ | 1視野 <1 | |||
2+ | 1視野 1~5 | |||
3+ | 1視野 6~30 | |||
4+ | 1視野 >30 | |||
細胞数 (白血球・上皮細胞) (鏡検倍率100倍) |
(-) | 細胞がみられない | ||
1+ | 1視野 <1 | |||
2+ | 1視野 1~9 | |||
3+ | 1視野 10~25 | |||
4+ | 1視野 >25 |
※カルチャーボトルおよび菌株で受託した際、細菌数の表示方法は「陽性」となります。
項目名 | 表示方法 | 培地発育状態 | 備考 |
---|---|---|---|
培養同定 嫌気性培養 |
(-) | 未発育 | 菌種名は、細菌命名に関する国際規約に基づき報告します。 |
1+ | 1/3未満 | ||
2+ | 1/3以上2/3未満 | ||
3+ | 2/3以上 | ||
4+ | 培地全面 |
項目名 | 区分および鏡検倍率 | 表示方法 | 細菌数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
塗抹鏡検 | 細菌数 (鏡検倍率1,000倍) |
(-) | 菌がみられない | |
1+ | 1視野 <1 | |||
2+ | 1視野 1~5 | |||
3+ | 1視野 6~30 | |||
4+ | 1視野 >30 |
項目名 | 表示方法 | 培地発育状態 | 備考 |
---|---|---|---|
培養同定 嫌気性培養 |
(-) | 未発育 | 菌種名は、細菌命名に関する国際規約に基づき報告します。 |
1+ | 1/3未満 | ||
2+ | 1/3以上2/3未満 | ||
3+ | 2/3以上 | ||
4+ | 培地全面 |
項目名 | 区分および鏡検倍率 | 表示方法 | 細菌数/細胞数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
塗抹鏡検 | 細菌数 (鏡検倍率1,000倍) |
(-) | 菌がみられない | |
1+ | 1視野 <1 | |||
2+ | 1視野 1~5 | |||
3+ | 1視野 6~30 | |||
4+ | 1視野 >30 | |||
細胞数 (白血球・上皮細胞) (鏡検倍率100倍) |
(-) | 細胞がみられない | ||
1+ | 1視野 <1 | |||
2+ | 1視野 1~9 | |||
3+ | 1視野 10~25 | |||
4+ | 1視野 >25 |
項目名 | 表示方法 | 培地発育状態 | 備考 |
---|---|---|---|
培養同定 | (-) | 未発育 | 菌種名は、細菌命名に関する国際規約に基づき報告します。 |
1+ | 1/3未満 | ||
2+ | 1/3以上2/3未満 | ||
3+ | 2/3以上 | ||
4+ | 培地全面 |
項目名 | 表示方法 | 内容 | 備考 |
---|---|---|---|
薬剤感受性検査 | S | Susceptible (感性) | CLSIの基準に基づき表示します。 |
I | Intermediate (中間) | ||
R | Resistant (耐性) |
主な材料の釣菌基準
一般細菌培養同定における釣菌工程は、次の当社基準に基づき実施します。
-
菌名 喀痰、咽頭 尿 腟分泌物 血液、髄液 黄色ブドウ球菌 ○ ○ ○ ◎ コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 ◆注1 ○ ○ ◎ β-溶血連鎖球菌 ◎ ○ ◎ ◎ 肺炎球菌 ◎ ○ ○ ◎ 腸球菌 ◆注1 ○ ○ ◎ 腸内細菌 ◆注2、注3 ○ ○ ◎ 緑膿菌 ○ ○ ○ ◎ 非発酵菌 ◆注1 ○ ○ ◎ ヘモフィルス ◆注2 - ○ ◎ モラクセラ ブランハメラ モラクセラ・カタラーリス ◆注2 - - ◎ -
記号表示内容
◎:1コロニーでも釣菌します。
○:1+以上検出されたとき釣菌します。
◆:2+以上検出されたとき釣菌します。
-:対象外
注1:優位な発育でなければ釣菌しません。
注2:1+でも優位な発育ならば釣菌します。
注3:1+でも肺炎桿菌ならば釣菌します。
上記以外の菌については、目的菌のご依頼をいただいた場合のみ釣菌します。(目的菌は下記をご参照ください。)
目的菌のご依頼がある場合は、1コロニーでも釣菌します。
目的菌
-
項目コード 目的菌名 06907 8 下痢原性大腸菌 (O157含) 06906 9 O157大腸菌 03087 2 エルシニア菌 03067 4 百日咳菌 03101 5 淋菌 0Y102 3 髄膜炎菌 03097 1 カンピロバクター 03069 2 レジオネラ 03068 3 ジフテリア菌 -
項目コード 目的菌名 03077 3 赤痢菌
03073 7 サルモネラ菌 03080 9 腸炎ビブリオ 03083 6 コレラ菌 03375 2 緑膿菌 03376 1 ヘモフィルス 03401 2 ブドウ球菌 03374 3 MRSA 03379 8 肺炎球菌 -
項目コード 目的菌名 03377 0 A群溶連菌 03106 0 B群溶連菌(GBS) 0X766 8 クロストリジオイデス・ディフィシル 03382 4 クロストリジウム・パーフリンゲンス 0X108 8 カンジダ 03403 0 クリプトコッカス 0X109 7 アスペルギルス 0X110 5 白癬菌 0X112 3 糸状菌
備考 (全目的菌共通) |
---|
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(注) 175点※6
「大腸菌血清型別」は、「細菌培養同定検査」により大腸菌が確認され、
及び「大腸菌ベロトキシン定性」により毒素が確認又は腸管出血性大腸菌用の選択培地に菌の発育が確認され、
並びに血清抗体法により大腸菌のO抗原又はH抗原の同定を行った場合に、使用した血清の数、菌種等に関わらず算定する。
この場合において「細菌培養同定検査」の費用は別に算定できない。
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項目コード 目的菌名 M000060M102ZZ下痢原性大腸菌 (O157含) 病原性大腸菌 M000004M120ZZO157大腸菌 O-157 M000011M108ZZエルシニア菌 M000074M115ZZ百日咳菌 M000078M201ZZ淋菌 M000065M202ZZ髄膜炎菌 M000015M509ZZカンピロバクター キャンピロバクター M000058M902ZZレジオネラ M000026M401ZZジフテリア菌 -
項目コード 目的菌名 M000066M105ZZ赤痢菌 M000024M106ZZサルモネラ菌 M000069M109ZZ腸炎ビブリオ M000023M111ZZコレラ菌 M000076M114ZZ緑膿菌 M000051M117ZZヘモフィルス M000042M301ZZブドウ球菌 M000003M303ZZMRSA M000072M304ZZ肺炎球菌 -
項目コード 目的菌名 M000001M305ZZA群溶連菌 M000002M306ZZB群溶連菌 (GBS) M000088M146ZZクロストリジオイデス
・ディフィシルM000022M504ZZクロストリジウム
・パーフリンゲンス ウエルシュ菌M000014M602ZZカンジダ M000016M603ZZクリプトコッカス M000007M604ZZアスペルギルス M000073M605ZZ白癬菌 M000063M609ZZ糸状菌
備考 (全目的菌共通) |
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(注) 175点※6
「大腸菌血清型別」は、「細菌培養同定検査」により大腸菌が確認され、
及び「大腸菌ベロトキシン定性」により毒素が確認又は腸管出血性大腸菌用の選択培地に菌の発育が確認され、
並びに血清抗体法により大腸菌のO抗原又はH抗原の同定を行った場合に、使用した血清の数、菌種等に関わらず算定する。
この場合において「細菌培養同定検査」の費用は別に算定できない。
-
目的菌コード 目的菌名 0303 MRSA 0114 緑膿菌 0305 溶連菌 0304 肺炎球菌 0117 ヘモフィルス 0204 モラクセラ・カタラーリス 0302 黄色ブドウ球菌 0105 赤痢菌 0106 サルモネラ菌 -
目的菌コード 目的菌名 0107 チフス菌 0122 パラチフス菌 0111 コレラ菌 0110 腸炎ビブリオ 0108 エルシニア菌 0509 カンピロバクター 0402 セレウス菌 0128 腸管出血性大腸菌 (注) -
目的菌コード 目的菌名 0306 B群溶連菌 (GBS) 0201 淋菌 0202 髄膜炎菌 0602 カンジダ 0603 クリプトコッカス 0601 真菌 0604 アスペルギルス 0605 白癬菌
備考 (全目的菌共通) |
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(注) 175点※6 「大腸菌血清型別」は、「細菌培養同定検査」により大腸菌が確認され、 及び「大腸菌ベロトキシン定性」により毒素が確認又は腸管出血性大腸菌用の選択培地に菌の発育が確認され、 並びに血清抗体法により大腸菌のO抗原又はH抗原の同定を行った場合に、使用した血清の数、菌種等に関わらず算定する。 この場合において「細菌培養同定検査」の費用は別に算定できない。
腸管出血性大腸菌検査フローチャート
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項目コード 目的菌名 M303 MRSA M114 緑膿菌 M305 A群溶連菌 M304 肺炎球菌 M309 インフルエンザ菌 M203 ブランハメラ M302 黄色ブドウ球菌 M105 赤痢菌 M106 サルモネラ菌 -
項目コード 目的菌名 M107 チフス菌 M122 パラチフス菌 M111 コレラ菌 M305 腸炎ビブリオ M108 エルシニア菌 M509 キャンピロバクター M402 セレウス菌 M504 クロストリジウム・パーフリンゲンス M146 クロストリジウム・ディフィシル -
項目コード 目的菌名 M306 B群溶連菌(GBS) M201 淋菌 M202 髄膜炎菌 M602 カンジダ M603 クリプトコッカス M609 糸状菌 M604 アスペルギルス M605 白癬菌 M102 病原大腸菌 (下痢原生大腸菌)
備考 (全目的菌共通) |
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(注) 175点※6
「大腸菌血清型別」は、「細菌培養同定検査」により大腸菌が確認され、
及び「大腸菌ベロトキシン定性」により毒素が確認又は腸管出血性大腸菌用の選択培地に菌の発育が確認され、
並びに血清抗体法により大腸菌のO抗原又はH抗原の同定を行った場合に、使用した血清の数、菌種等に関わらず算定する。
この場合において「細菌培養同定検査」の費用は別に算定できない。
検査材料および採取方法
検査材料 | 検体量 | 容器 | 保存 | 採取方法 | |
---|---|---|---|---|---|
抗酸菌 | 喀痰 | 2~3mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように滅菌喀痰採取容器に採取し、直ちに冷蔵保存してください。 (患者に充分説明し、うがいにより清潔にした後に、咳によって深部から喀出された、しかも唾液混入の少ない喀痰を採取してください。) |
|
便 | 小指頭大 | ARR 滅菌ポリスピッツ | 適量を無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ冷蔵保存してください。 ・便の塗抹鏡検は実施しておりません。 |
||
胸水 腹水 胃液 |
各5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | 各サンプルを無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・一般細菌を同時に依頼される場合は嫌気ポーターをご使用ください。 |
||
部分尿 | 5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | 無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | ||
抗酸菌核酸同定 | 喀痰 | 2.0mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 核酸同定検査ではコンタミネーションの影響が大きくなりますので検体採取にあたっては、取扱いに充分ご注意ください。 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように採取し、冷蔵で提出してください。 |
〔留意事項〕
- 検査材料は、外部に漏れないように完全に密封してご提出ください。
- 呼吸器の材料でマイコプラズマの検出には検体を凍結してください。(この場合、一般細菌、抗酸菌検査は実施できません。)
- 嫌気性菌を検出する場合は嫌気ポーターを使用して、できるだけ空気に触れないように速やかに採取してください。
- 抗酸菌検査において、血液、骨髄液の各材料およびカルチャーボトルでの提出はお受けできません。
- 緊急連絡
- (1) 検査材料が血液および髄液の場合は、菌が検出された場合に直ちにご連絡いたします。
- (2) 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法) において、 二類感染症、三類感染症に分類される細菌が分離された場合は材料を問わず直ちにご連絡いたします。
- (3) 抗酸菌塗抹鏡検において、抗酸菌が認められた場合は、直ちにご連絡いたします。
ご依頼の際は、必ず材料・由来を明記してください。
分類 (由来) |
材料 | 検体量 | 容 器 | 保存 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
一般細菌 | 口腔 ・ 気道 ・ 呼吸器 |
喀痰 | 2~3mL | X00 滅菌喀痰採取容器 | 上気道・口腔内常在菌により、できるかぎり汚染されないように滅菌喀痰採取容器に採取し、直ちに冷蔵保存してください。 (患者に充分説明し、うがいにより清潔にした後に、咳によって深部から喀出された、しかも唾液混入の少ない喀痰を採取してください。) | |
咽頭粘液 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で咽頭をこすって、粘液を採取し、直ちに付属のアミーズ培地に無菌的に入れ、速やかに冷蔵保存してください。 | |||
消化管 | 便 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブを用い適量の便を採取し付属のアミーズ培地に無菌的に入れてください。 ・クロストリジウムデフィシルの検査には嫌気ポーターを使用してください。 ・便の塗抹鏡検は実施しておりません。 |
||
胆汁 (A・B・C) 胃液 十二指腸液 |
各5~10mL | C10 嫌気ポーター | 無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
泌尿器 ・ 生殖器 |
部分尿 尿管カテーテル 膀胱カテーテル |
各5~10mL | ARR 滅菌ポリスピッツ | ・無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・淋菌の検索を目的とする場合は室温保存してください。 ・トリコモナスの検索を目的とする場合は室温保存してください。 |
||
前立腺液 腟分泌物 膿 |
各適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で適量を採取し、付属のアミーズ培地に入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・淋菌の検索を目的とする場合は室温保存してください。 ・トリコモナスの検索を目的とする場合は室温保存してください。 |
|||
血液 ・ 穿刺液 |
動脈血 静脈血 |
各3~10mL (最適量8~10mL) |
CBG、CBS カルチャーボトル |
カルチャーボトル好気性菌用CBS、嫌気性菌用CBGの2本にそれぞれ3~10mLの血液を無菌的に注入し、緩やかに転倒混和し、室温保存してください。 フラン器での保存は検査結果に影響を与えます。 | ||
髄液 腰椎穿刺液 |
各3~5mL | C10 嫌気ポーター | 3~5mLのサンプルを無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、室温保存してください。 | |||
胸水 腹水 関節液 |
各5~10mL | C10 嫌気ポーター | 5~10mLの各サンプルを無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに注入し、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
その他 | 耳漏 | 適量 | VS1 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | eSwab105 レギュラーFLOQスワブの綿棒で適量を無菌的に採取し、付属のアミーズ培地に入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | ||
皮膚 爪 毛髪 |
各適量 | ARR 滅菌ポリスピッツ | 各適量を無菌的に採取し、滅菌ポリスピッツに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 ・真菌検査のみ実施いたします。 |
|||
組織 膿 |
各適量 | C10 嫌気ポーター | 各サンプルを綿棒で無菌的に採取し、嫌気ポーターに速やかに入れ、直ちに冷蔵保存してください。 | |||
他 | 便 (CDトキシン(GDH)) | 1.0g | F00 糞便容器 | 単独の検体にてご依頼ください。 |
微生物学的検査 専用輸送容器・輸送培地一覧
分類 | 材料 | 検体量 (mL) | 保存条件 | 採取容器 | |
---|---|---|---|---|---|
口腔・気道・呼吸器 | 喀痰 | 2 ~ 3 5 ~ 7 | X00 | 滅菌喀痰採取容器 | |
咽頭ぬぐい液 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
消化管 | 便 | 適量 | F01 VS1 | キャリブレアー採便管 eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | |
胆汁 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
胃液 | 2 ~ 3 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
泌尿器・生殖器 | 中間尿 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | |
カテーテル尿 | 5 ~ 10 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
腟分泌物 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
膿 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
血液・穿刺液 | 静脈血 | 最適量 8 ~ 10 |
CBG CBS |
血液カルチャーボトル | |
動脈血 | CBG CBS |
血液カルチャーボトル | |||
髄液 | 2 ~ 3 3 ~ 5 | C10 | 嫌気ポーター | ||
胸水 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
腹水 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
関節液 | 5 ~ 10 | C10 | 嫌気ポーター | ||
その他の部位 | 耳漏 | 適量 | VS2 | eSwab106 ミニチップFLOQスワブ | |
眼脂 | 適量 | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | ||
皮膚 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
爪 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
組織 | 適量 | ARR XR | 滅菌スピッツ10mL用 | ||
膿 | 適量 | C10 | 嫌気ポーター | ||
他 | 環境材料 | - | C30 | スタンプ培地 (院内環境検査用) | |
- | VS1 | eSwab105 レギュラーFLOQスワブ | |||
胃生検組織 | 適量 | C20 | シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用) | ||
便 | 1.0g | F00 | 糞便容器 | ||
他 | 胃生検組織 | 適量 | C20 | シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用) | |
便 (CDトキシンAB) | 1.0g | F00 | 糞便容器 (CDトキシンAB専用) |
ARR 旧容器記号 r A
滅菌ポリスピッツ 10mL用
貯蔵方法:室温
CBG 旧容器記号 m1
B6
血液培養ボトル (嫌気用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
最適量:8~10mL (許容範囲 3~10mL)
CBS 旧容器記号 q1
B6
血液培養ボトル (好気用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
最適量:8~10mL (許容範囲 3~10mL)
CBJ 旧容器記号 c1
B6
血液培養ボトル (小児用)
抗生物質吸着中和剤入
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から9ヵ月
採取量:1~3mL
C10 旧容器記号 n
B7
嫌気ポーター 嫌気培養用
内容:寒天培地 1.2mL ブドウ糖 CO2ガス充填
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から2年
C20 旧容器記号 n2
シードチューブHP (ヘリコバクター培養同定用)
貯蔵方法:冷蔵
有効期間:製造から3ヵ月
C30 旧容器記号 n3
スタンプ培地 院内環境検査用
貯蔵方法:冷蔵
有効期間:製造から4ヵ月
F00 旧容器記号 U
糞便容器
貯蔵方法:室温
F01 旧容器記号 d3
キャリーブレア採便管
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から6ヵ月
VS1 旧容器記号 k
eSwab105 レギュラーFLOQスワブ
内容:アミーズ培地 1mL
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年3ヵ月
VS2 旧容器記号 k1
eSwab106 ミニチップFLOQスワブ
内容:アミーズ培地 1mL
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年3ヵ月
X00 旧容器記号 l (スモールエル)
滅菌喀痰採取容器
貯蔵方法:室温
X00 旧容器記号 l (スモールエル)
滅菌喀痰採取容器
貯蔵方法:室温
旧容器記号 XR
滅菌ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
細菌検査採取方法
- 検査材料名または材料採取部位を必ず明記してください。
- 目的菌が淋菌、髄膜炎菌の場合は、 保存してください。
- 嫌気性培養の検査材料は、嫌気ポーターに採取してください。
- 所要日数は目的菌等により異なりますので、ご了承ください。
嫌気ポーターの取り扱い方法
A. 液状検体の場合 (胸水、腹水、尿、穿刺液 など)
B. 固形状検体の場合 (便、膿、組織 など)
ヘリコバクター培養同定採取方法
シードチューブHPの取り扱い方法
- 1.採取した「胃生検組織」を直ちに採取容器 (C20) に入れ、黒線より下へ挿入してください。
- 2.検体は30分以内に保存し、当日中にご依頼ください。
環境検査採取方法
院内環境検査 (ふきとり法)
被検体の一定面積 (10cm×10cm通例) を eSwab105 レギュラーFLOQスワブに添付されている綿棒 (あらかじめ培地に刺して湿らせておく) にてよくふきとり 再度培地に刺しご提出ください。
院内環境検査 (スタンプ法)
スタンプ培地 (C30) のキャップをとりはずし、 培地面に手指など触れないよう注意し 被検体の表面に培地面をかるく押しつけます。 約5秒後再びキャップをしてご提出ください。
一般細菌培養同定検査 (中間報告) 推定菌一覧
一般細菌の培養同定検査は培養所見として推定菌を中間報告します。
尚、推定できない菌種はグラム染色性の分類でご報告いたします。
但し、推定菌報告は最終報告の検査結果と異なる場合があります。
推定菌と最終同定の一致率は90%以上です。(社内検討データ)
グラム染色性分類 | 推定菌報告 |
---|---|
グラム陰性桿菌 | クレブシェラ推定、セラチア推定、プロテウス推定、緑膿菌推定、ヘモフィルス推定など |
グラム陰性球菌 | 淋菌推定、髄膜炎菌推定、モラクセラ推定など |
グラム陽性球菌 | ブドウ球菌推定、連鎖球菌推定、肺炎球菌推定、β溶血性連鎖球菌推定、α連鎖球菌推定、腸球菌推定など |
グラム陽性桿菌 | バチルス推定、コリネバクテリウム推定、ノカルジア推定など |
培養同定依頼で通常検査される材料別菌種一覧
1) 培養同定の検査依頼で目的菌の依頼がなくても検出できる材料別菌種一覧は以下の通りです。
例えば材料「便」で培養同定依頼があった場合、目的菌の依頼が無くても“赤痢菌”~“緑膿菌”の14菌種は検査されます。
この場合一覧表に記載した菌が検出された場合、陽性は菌名が報告されます。
<目的菌の依頼が無くても検出できる材料別菌種一覧>
-
区分 口腔・気道・呼吸器 検査材料 喀痰
咽頭粘液
咽頭ぬぐい液
口腔
鼻腔
鼻汁
気管支洗浄液
気管支吸引痰菌種 肺炎球菌
A群溶血性連鎖球菌
ブドウ球菌
腸球菌
モラクセラ・カタラーリス
ヘモフィルス
肺炎桿菌
大腸菌
プロテウス
セラチア
エンテロバクター
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ など -
区分 消化器 検査材料 便 胃液
胆汁菌種 赤痢菌
腸チフス菌
パラチフス菌
サルモネラ属
腸炎ビブリオ
コレラ菌
ビブリオ属
アエロモナス属
プレジオモナス属
エルシニア エンテロコリチカ
クレブシェラ オキシトカ
キャンピロバクター
黄色ブドウ球菌
緑膿菌ブドウ球菌
腸球菌
B群溶血性連鎖球菌
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
チフス菌
パラチフス菌
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ など -
区分 泌尿器・生殖器 検査材料 自然尿
中間尿
カテーテル尿腟分泌物
尿道分泌物
膿汁
精液
羊水菌種 ブドウ球菌
腸球菌
B群溶血性連鎖球菌
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
チフス菌
パラチフス菌
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ などブドウ球菌
腸球菌
B群溶血性連鎖球菌
ガードネレラ
淋菌
ヘモフィルス
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ など -
区分 血液・穿刺液 検査材料 静脈血
動脈血
髄液胸水
腹水
関節液菌種 ブドウ球菌
腸球菌
肺炎球菌
連鎖球菌
リステリア菌
髄膜炎菌
ヘモフィルス
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
クリプトコッカス
カンジダ など
ブドウ球菌
腸球菌
肺炎球菌
連鎖球菌
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ など -
区分 その他 検査材料 耳漏
眼分泌物膿
透析液
褥瘡部膿皮膚
爪
毛髪菌種 ブドウ球菌
腸球菌
肺炎球菌
連鎖球菌
ヘモフィルス
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ などブドウ球菌
腸球菌
A群溶血性連鎖球菌
連鎖球菌
大腸菌
クレブシェラ
エンテロバクター
セラチア
プロテウス
その他の腸内細菌
緑膿菌
ブドウ糖非発酵菌
カンジダ など
白癬菌
カンジダ など
2) 目的菌の依頼を行なった場合は、菌の検出有無にかかわらずその結果が報告されます。 また検査で使用する培地が異なる為に、必ず目的菌の依頼を必要とする菌種は下表の通りです。
<必ず目的菌の依頼を必要とする菌種一覧>
口腔・気道・呼吸器 | 便 | 尿 | その他 |
---|---|---|---|
百日咳菌 | 病原大腸菌O-157 | 淋菌 | 真菌 (アスペルギルス) |
ジフテリア菌 | バチルスセレウス | ||
真菌 (アスペルギルス) |
- ※ 真菌は通常検査ではカンジダのみ検出可能です。従って真菌全ての検索を必要とする場合は、目的菌として真菌を依頼してください。
- ※ 嫌気性菌が疑われた場合は嫌気培養を追加致します。
- ※ 目的菌MRSAで、黄色ブドウ球菌が検出された場合、薬剤感受性のご依頼がなければ、黄色ブドウ球菌の感受性 (1菌種) を追加いたします。
参考文献
測定法文献
Krieg NR,et al:Bergey's Manual of Systematic Bacteriology vol.1. Williams & Wilkins,1984.
Krieg NR,et al: Bergey's Manual of Systematic Bacteriology vol.2. Williams & Wilkins,1986.
Krieg NR,et al: Bergey's Manual of Systematic Bacteriology vol.3. Williams & Wilkins,1989.
Krieg NR,et al: Bergey's Manual of Systematic Bacteriology vol.4. Williams & Wilkins, 1989.
吉田 眞一 (編集), 柳 雄介 (編集), 吉開 泰信 (編集) : 戸田新細菌学 第26版. 南山堂, 1974.
小栗 豊子,編 臨床微生物検査ハンドブック 第4版. 三輪書店, 2011.
犬塚 和久,編 堀井俊伸,監修 MICROBIAL TESTING NAVI 微生物検査ナビ 株式会社キタ・メディア,栄研化学株式会社,2013
細菌検査 塗抹・培養 ガイドライン 初版 社団法人日本衛生検査所協会,2010.
Clinical Microbiology Procedures Handbook-4th edition, 2016.
抗菌薬感受性検査のための標準法-M100-S26 第26版 CLSI,2016.
嫌気性菌検査ガイドライン 2012 初版,臨床微生物学会,2012.