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現在のラボ:SRL Advanced Lab.FMA

Major BCR-ABL1 ABL1変異解析

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 曜日指定
    Major BCR-ABL1 ABL1変異解析
    8C125-9951-019-848
    血液(EDTA-2Na加)
    7.0
    PN7
    冷蔵
    (1日)
    11~15
    ダイレクトシーケンス法

    ダイレクトシーケンス法
    PCR法で増幅したDNAを鋳型として直接塩基配列を決定する方法。

その他の受託可能材料

備考

※1
凍結保存は避けてください。
受託可能日は月~金曜日です。
検体採取後、速やかにご提出ください。本検査はMajor BCR::ABL1におけるABL1領域codon115-486を解析します。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。

●造血器腫瘍遺伝子検査のご提出について
検体は採取後、当日中にご提出ください。

●留意事項
ご提出にあたっては、必ずキメラ遺伝子の存在をご確認のうえ、本項目をご提出ください。

下図の容器に採血し、よく混和させ、冷蔵保存してください。

容器

補足情報

臨床意義

フィラデルフィア染色体(Ph染色体)は慢性骨髄性白血病(CML)の90%以上、急性リンパ性白血病(ALL)の約20%の症例で見出される腫瘍特異的な染色体である。9番染色体長腕(9q34.1)に座位するABL遺伝子と22番染色体長腕(22q11.2)に座位するBCR遺伝子との相互転座によりBCR::ABL1キメラmRNAが形成され、チロシンキナーゼ活性の亢進したp210またはp190蛋白質が産生される。
Ph転座におけるBCR遺伝子の切断点は、major-BCR(下流:M-BCR)とminor-BCR(上流:m-BCR)の2ヵ所に集中していることが知られる。
日本において、イマチニブ(グリベック)の治療適応の疾患として慢性骨髄性白血病(CML)・KIT(CD117)陽性消化管腫瘍(GIST)・Ph染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)がある。
イマチニブで治療された慢性骨髄性白血病(CML)症例の再発例は全体で年間4%の割合で出現している。CMLでは、イマチニブ耐性の機序としてBCR::ABL1の増幅、BCR::ABL1キナーゼドメインのアミノ酸変異、多剤耐性の誘導などが報告されている。これらの耐性機序のなかで、臨床上、生命予後との関係が明らかとなっているのがBCR::ABL1キナーゼドメインの点突然変異である。
BCR::ABL1キナーゼドメインの点突然変異は主にphosphate binding loop(P-loop)catalytic domain、activation loopに分かれている。特にP-loopにおける点突然変異が見られた場合、P-loop以外に変異を持つ症例に比べ優位に予後不良である。
また、近年のイマチニブ耐性症例に対するアプローチはイマチニブと化学療法との併用療法よりも新規のABL1チロシンキナーゼ阻害剤ニロチニブ、ダサチニブ(BMS-354825)によるものが注目されている。
ニロチニブは、アデノシン三リン酸(ATP)と競合的に拮抗し、BCR::ABL1チロシンキナーゼを阻害することによって、BCR::ABL1発現細胞に細胞死を誘導する。BCR::ABL1だけではなく肝細胞因子(SCF)受容体のc-kitおよび血小板由来成長因子(PDGF)受容体チロシンキナーゼを阻害する。T315Iを除くイマチニブ抵抗性のBCR::ABL1点突然変異に対しても結合することが可能。
ダサチニブは、SRCファミリーチロシンキナーゼとABL1チロシンキナーゼを抑制する。経口投与可能であり、イマチニブより低濃度にて抑制し、T315Iを除く点突然変異に対して完全増殖抑制が確認されている。

参考文献

測定法文献
Arghya Ray et al:Blood 109(11):5011~5015, 2007.
臨床意義文献
田内 哲三,他:Molecular Medicine 42(8):873~878, 2005.

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