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HTLV-Ⅰ(ATLV) 抗体(2023年11月30日ご依頼分をもって受託中止)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 中止
    HTLV-Ⅰ(ATLV) 抗体(2023年11月30日ご依頼分をもって受託中止)
    5F450-1430-023-117
    血清
    0.2
    S09

    A00
    冷蔵
    2~4
    85
    ※6
    PA

    PA(Particle agglutination)
    粒子凝集反応
    抗原または抗体を吸着(結合)させたゼラチン粒子など(感作粒子)を用いて抗原抗体反応を行い,抗原抗体反応による凝集の有無により抗体または抗原の存在を判定する方法。

    16未満(倍)

備考

#1
検査結果が「陽性」であった場合、ラインブロット法による確認検査をお勧めいたします。下記参照(*PA)
*PA:出発希釈 16倍 (髄液の測定も可能です 検体量 0.4mL(冷蔵) 基準値 設定なし 出発希釈 2倍)

診療報酬

D012(13)
HTLV-Ⅰ抗体半定量
免疫学的検査判断料144点

容器

補足情報

臨床意義

ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(HTLV-Ⅰ)は,成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスとして発見され,さらにHTLV-Ⅰ関連脊髄症(HAM)や慢性肺疾患,関節炎,ぶどう膜炎などとの関連が明らかにされ,他臓器癌,糞線虫症などへの関与も指摘されている。
HTLV-ⅠキャリアからのATL発症は,約750人から2,000人のキャリアの中から1年につき1人の発症が推察されている。キャリアからのATLの発症はほとんど母子間感染例であり,成人以降にHTLV-Ⅰに感染した場合,ATLを発症する可能性は極めて低いとされている。
HTLV-Ⅰの血清学的検査の目的は,白血病・リンパ腫などの血液疾患や脊髄症を含む種々の病態におけるHTLV-Ⅰの関与の検討や,献血者や妊婦のスクリーニングによるキャリアの発見と輸血や母子間の感染の予防およびHTLV-Ⅰウイルスの地域的な漫淫度と,その感染経路の解明のための疫学調査などに用いられる。
HTLV-Ⅰ抗体の測定にはゼラチン凝集法(PA法),酵素免疫法(EIA法),蛍光抗体法(FA法),ウェスタンブロット法(WB法)などがある。PA法は簡便で多数の検体を測定できるため,献血者スクリーニングに適しているが,低力価での偽陽性,非特異反応などが問題である。EIA法には自己抗体による非特異反応がみられる。よって,一つの方法のみの判断では危険であり,FA法,WB法での確認を行い,病名や家族歴を確認したり,経過観察も必要である。またHTLV-Ⅰ抗体陽性の場合,その個人はHTLV-Ⅰに感染していると判断できる。ただし,ATLと最終診断するためのウイルス学的検査としてはリンパ球(末梢血またはリンパ節細胞)の内部にHTLV-ⅠプロウイルスDNAがモノクローナルに組み込まれていることをサザン法・PCR法などを用いて証明する必要がある。

異常値を示す病態・疾患

適応疾患

ATL, HAM, HTLV-Ⅰ関連疾患

参考文献

測定法文献
池田 幹雄,他:図説臨床癌シリ-ズ 9:42~50,1986.
臨床意義文献
山口 一成:日本臨床 53(増)306~309,1995.

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