現在のラボ:金沢ラボ
○EBウイルスDNA 定性(2019年1月31日ご依頼分をもって受託中止)
項目コード:322204
-
-
検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
-
-
-
EBウイルスDNA 定性(2019年1月31日ご依頼分をもって受託中止)
5F201-1440-041-851 -
髄液
0.5 - ARR
-
(3ヵ月)
- 3~5
-
PCR
PCR(Polymerase chain reaction)
DNAが加熱により2本鎖から1本鎖に解離し,冷却することで2本鎖に戻ることを利用し,1本鎖DNAを鋳型として目的のプライマーを結合させ,DNAポリメラーゼの転写反応によりDNA合成を行うことを繰り返し,目的とするDNA領域を指数関数的に増幅させる方法。 - 陰性
-
備考
#エ
血液:凍結保存は避けてください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので,検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
容器
ARR 旧容器記号 r A
滅菌ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
臨床意義
EBウイルスは1964年,バーキットリンパ腫(BL)細胞中より見いだされたβヘルペスウイルス亜科のDNAウイルスである。
EBVは常在性ウイルスで,潜伏感染,再活性化が特徴である。EBVは思春期以降の初感染で伝染性単核症(IM)を発症する。その他ウイルス関連赤血球貪食症候群(VAHS),慢性EBV感染症など,悪性疾患としては,従来より知られているBurkittリンパ腫や上咽頭癌などのほかに,Hodgkin病,鼻リンパ腫(T cell or NK cell),natural killer(NK)白血病,一部の胃癌などとEBVが関連のあることが次々に明らかにされつつある。
EBVの血清学的診断は,蛍光抗体法で測定され,抗VCA抗体はEBVに感染したことを示す抗体である。抗VCA・IgM抗体の上昇は初感染を示唆する。抗VCA・IgG抗体は急性期に次第に上昇,回復した後も終生持続する。抗VCA・IgA抗体はEBウイルス関連の上咽頭癌に特徴的であり,早期発見,治療効果,再発の指標になり得る。抗EADR抗体はウイルスの増殖の程度とよく相関する抗体である。初感染の急性期および回復期,持続感染,再活性化の時期に出現する。抗EBNA抗体は過去に感染から回復したことを示す。
一方,PCRによる組織からのEBVの検出はウイルスの存在する実証となり有用である。本検査法は,PCRを用いて高感度,特異的にEBV DNAを検出する。
参考文献
測定法文献
Saito I et al:J Exp Med 169-2191~2198 1989
臨床意義文献
河 敬世:臨床科学 30-8-959~965 1994