現在のラボ:中央ラボ
○プロスタグランジン E 主要代謝物(PGE-MUM)
項目コード:9252 2
-
-
検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
-
-
-
プロスタグランジン E 主要代謝物(PGE-MUM)
4Z150-0000-001-052 -
部分尿
2.0 - A00
-
(21日)
- 2~6
-
187
※1
-
CLEIA
CLEIA(Chemiluminescent enzyme immunoassay)
化学発光酵素免疫測定法
固相化した抗体に対して抗原を反応させた後,酵素標識した抗体を抗原に2次反応させ,化学発光基質を加えて発光強度を測定する方法。 -
濃度 (ng/mL)
換算値 30.2以下(カットオフ値)(μg/gCr)
-
プロスタグランジン E 主要代謝物(PGE-MUM)
備考
&1
潰瘍性大腸炎の病態把握の補助における参考カットオフ値は30.2μg/gCr以下です。
診療報酬
D001(17)
プロスタグランジンE主要代謝物(尿)
尿・糞便等検査判断料34点
- 「プロスタグランジンE主要代謝物(尿)」は、潰瘍性大腸炎の患者の病態把握の補助を目的として、尿を検体とし、CLEIA法により測定した場合に、3月に1回を限度として算定できる。ただし、医学的な必要性から、本検査を1月に1回行う場合には、その詳細な理由及び検査結果を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
- 潰瘍性大腸炎の病態把握を目的として、「プロスタグランジンE主要代謝物(尿)」、「カルプロテクチン(糞便)」、「ロイシンリッチ α2グリコプロテイン」又は「大腸内視鏡検査」を同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定する。
容器
A00 旧容器記号 X
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
臨床意義
Prostaglandin E2 (PGE2) は、シクロオキシゲナーゼによって産生される炎症の促進や抑制に関わる主要なメディエーターであり、その濃度は生体の炎症を反映します。血中へ放出されたPGE2は速やかに代謝されるため、血中PGE2濃度の測定は困難ですが、尿中に排出されるプロスタグランジンE主要代謝物(Prostaglandin E-major urinary metabolite:PGE-MUM) は血中PGE2よりも安定していることから、尿中PGE-MUMは全身的なPGE2産生量の指標になると考えられています。
潰瘍性大腸炎においてPGE-MUMは、内視鏡的活動性や臨床的活動度を反映していることから、病態把握を行ううえで疾患活動性の変化を簡便かつ適切に評価でき、また不要な内視鏡検査の回避や治療法の選択の一助として有用です。また、尿を検体としていることから、患者負担の低減に期待されています。
異常値を示す病態・疾患
関連疾患
潰瘍性大腸炎
参考文献
測定法文献
森山 和重,他:医学と薬学77(3):393~401,2020.
臨床意義文献
Arai,Y et al:Inflamm Bowel Dis 20(7):1208~1216,2014.