現在のラボ:SRL Advanced Lab.FMA
○マイコプラズマジェニタリウムrRNA 定性(2021年8月31日ご依頼分をもって受託中止)
項目コード:1839
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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マイコプラズマジェニタリウムrRNA 定性(2021年8月31日ご依頼分をもって受託中止)
6B617-0000-050-886 -
分泌物
- V20
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- 4~10
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TMA
TMA(Transcription mediated amplification)
2種類の酵素と2種類のプライマーおよび基質を用いてRNAを増幅する方法。
抽出したRNAから逆転写酵素により2本鎖DNAを合成し,この2本鎖DNAを鋳型としてRNAポリメラーゼの転写反応によりRNAを合成することを繰り返し,目的とするRNA領域を増幅させる。 - (-)
-
備考
※エ
凍結保存は避けてください。他項目との重複依頼は避けてください。
検体採取後、速やかに専用容器に移し、ご提出ください。採取方法の厳守をお願いします。採取方法を厳守していただかないと、特に分泌物は検体の粘性が高くなり、検査結果をご報告できなくなる場合があります。
本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
容器
V20 旧容器記号 F2
(尿・うがい液用)
内容:ラウリル硫酸リチウム,添加剤
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
(分泌物用)
内容:ラウリル硫酸リチウム,添加剤
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
補足情報
V20 (旧容器記号 F2) 検体取り扱い方法
尿検体からの採取
- 検体採取1時間以上前までに排尿をすませてください。
- 初尿20~30mLを尿採取カップに採取します。(尿を多量に採取しすぎた場合、 検体が希釈され検出感度の低下につながりますのでご注意ください。)
- 24時間以内に、添付のスポイトで尿を2mL分取し、専用容器に採取混合してください。 専用容器にある黒線と黒線の間に尿があれば、正しい分量が採取されたことになります。
- 採取後、冷蔵保存にてご提出ください。
子宮頸管からの採取
- クリーニング用スワブ (白色) で子宮頸管とその周辺の過剰な粘液を取り除きます。 クリーニング用スワブは廃棄してください。
- 採取用スワブ (青色) を子宮頸管内に挿入します。
- スワブを時計方向に10~30秒間ゆっくり回転させ擦過物を採取します。(図1)
- スワブの先が腟粘液に触れないように注意しながら抜き取ります。
- 直ちにスワブを専用容器の保存液に混和します。(図4)
- 内容物が飛散しないように注意しながら、スワブを所定の位置で折ります。(図5)
- スワブを入れたまま専用容器のキャップを閉め、冷蔵保存にてご提出ください。(図5)
男性尿道からの採取
- 検体採取1時間以上前までに排尿をすませてください。
- 採取用スワブ (青色) を尿道に2~4cm挿入します。(図2)
- スワブを時計方向に2~3秒間ゆっくり回転させ擦過物を採取します。(図2)
- 直ちにスワブを専用容器の保存液に混和します。(図4)
- 内容物が飛散しないように注意しながら、スワブを所定の位置で折ります。(図5)
- スワブを入れたまま専用容器のキャップを閉め、冷蔵保存にてご提出ください。(図5)
咽頭からの採取 (咽頭スワブ検体)
- 採取用スワブ (青色) で扁桃の側面部分をしっかりと擦過し、擦過物を採取します。(図3)
採取前に口腔内洗浄や飲食をしないようにしてください。 - 直ちに青色スワブをスワブ搬送用チューブ内のスワブ搬送液に混和します。
- 内容物が飛散しないよう注意しながら、青色スワブを所定の位置で折ります。(図4)
- スワブ搬送用チューブのキャップをしっかりと閉めて冷蔵保存にてご提出ください。(図5)
うがい液の採取
- 検体採取前の食事・うがい・歯磨き・ガムを噛むこと等などは避けてください。
- 検者と対面状態にて被験者に着座していただきます。
- 生理食塩液 (0.9%食塩を含む食塩水) 15~20mLを口に含み、 顔を上に向けて15~20秒間、勢い良く“ガラガラ”とうがいを行います。
- うがい液全量をうがい液容器に回収します。
- 24時間以内に、添付のスポイトでうがい液2mLを分取し、専用容器に採取してください。 専用容器にある黒線と黒線の間にうがい液があれば、正しい分量が採取されたことになります。
- 採取後、冷蔵保存にてご提出ください。
[ご注意]
検体採取時に無理な力がかかりますと、綿棒が折れる可能性がありますので、充分ご注意ください。
臨床意義
性感染症において、男性では尿道炎が、女性では子宮頸管炎が多く、原因微生物としては、淋菌とクラミジアの頻度が高いことが知られています。近年、淋菌とクラミジア以外の病原微生物による尿道炎・子宮頸管炎の存在が明らかとなり、特に男性においては、非クラミジア性非淋菌性尿道炎(NCNGU:non-chlamydial non-gonococcal urethritis)という疾患名が用いられるようになっています。
NCNGUでは、様々な微生物が分離されることが報告されていますが、現在までにマイコプラズマ ジェニタリウムの病原性が、数多くの研究により確立しています。今後、NCNGUの治療において、マイコプラズマ ジェニタリウムの検出が重要になると考えられています。
本検査は、核酸増幅法の一つであるTMA(Transcription Mediated Amplification)法により、部分尿または分泌物からマイコプラズマ ジェニタリウムのrRNAを検出する定性検査です。性感染症分野での研究検査としてご活用ください。
異常値を示す病態・疾患
関連疾患
性感染症(尿道炎・子宮頸管炎)
参考文献
測定法文献
Le Roy C,et al:J Clin Microbiol 55(11):3194~3200,2017.
臨床意義文献
濵砂 良一,他:日本化学療法学会雑誌 66(3):323~340,2018.