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○アンチトロンビンⅢ (ATⅢ)
項目コード:104203 / 0733
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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アンチトロンビンⅢ (ATⅢ)
2B200-0000-022-315 -
血漿
0.5 -
PC2
↓
A00 -
(1ヵ月)
- 1~2
-
70
※3
- 合成基質法
- 80~130 (%)
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アンチトロンビンⅢ (ATⅢ)
備考
凝固検体取り扱いについては、下記をご参照ください。
3.2%のクエン酸ナトリウム0.2mLに血液1.8mLの割合で採血し,転倒混和を5~6回繰り返した後,速やかに血漿分離してください。血漿は必ず凍結保存してください。(複数の検査項目をご依頼される場合で,採血量が1.8mL以上の場合,(PC5)の容器をご利用ください。)
診療報酬
D006(9)
アンチトロンビン活性
血液学的検査判断料125点
容器
PC2 旧容器記号 K H2 11
3.2%クエン酸ナトリウム入り (真空採血量1.8mL)
内容:3.2%クエン酸Na 0.2mL
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年 (25本入りプラスティックケース開封後1ヵ月)
A00 旧容器記号 X
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
臨床意義
アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)は,分子量58000,肝で合成される。生理的には抗凝固剤作用を有しており,活性化第Ⅹ因子や活性化第Ⅱ因子(トロンビン)などのセリンプロテアーゼと1対1に結合しその作用を阻害する.。ATⅡは,Arg47にへパリン結合部位を,Arg393-Ser394にトロンビン結合部位を有する。生体内では血管内皮細胞上のへパリンとATⅢが複合体を形成することにより,抗凝固作用を強力に発揮する。
ATⅢの血中濃度は生産性と消費のバランスにより左右されるため,意義として生体内での凝固系の働き,生産状態,血栓症の病因を知ることが重要。またATⅢ遺伝子は,染色体1g22-25上に存在し,先天性の場合はこの遺伝子レベルの異常により,生産が不十分な場合はATⅢ欠乏症となり,異常なATⅢを生産する場合はATⅢ異常症となる。なおATⅢの生体内半減期は健常人で65時間であるが,DICでは短縮する。生体内では血中,血管内皮,血管外にそれぞれ4:1:5の比率で分布している。
異常値を示す病態・疾患
減少する疾患-〔後天性〕
ネフローゼ症候群, 肝障害, 手術,外傷, 線溶亢進状態, 播種性血管内凝固(DIC)
減少する疾患-〔先天性〕
アンチトロンビンⅢ欠乏症・異常症
上昇する疾患
急性炎症, 急性肝炎, 腎移植後
参考文献
測定法文献
金井 正光,他:臨床検査法提要 改訂第32版(金原出版):434~436, 2005.
臨床意義文献
岡嶋 研二:日本臨床 53-増-43~47, 1995.