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現在のラボ:札幌ミライラボ

HER2タンパク

  • 検査項目
    JLAC10

    提出材料
    検体量
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
  • HER2タンパク
    10%中性緩衝 ホルマリン 固定組織 パラフィンブロック
    10mm3以上
    u
    室温
    6~9

    690
    ※8
    酵素抗体法

    酵素抗体法
    目的とする抗原に対して,酵素で標識した抗体を用いて抗原抗体反応を行い,発色基質を加えて酵素活性を測定する方法。
    酵素で標識した抗体を直接反応させる直接法と,抗原に対して未標識の抗体を反応させた後,酵素で標識した抗体を2次反応させる間接法がある。

備考

&メ

診療報酬

N002(03)
HER2タンパク〔半定量法又はEIA法(酵素免疫測定法)〕
病理判断料130点

  • 「免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」は、病理組織標本を作製するにあたり免疫染色を行った場合に、方法(蛍光抗体法又は酵素抗体法)又は試薬の種類にかかわらず、1臓器につき1回のみ算定する。
  • 「HER2タンパク」は、半定量法又はEIA法(酵素免疫測定法)による病理標本作製を行った場合に限り算定する。
  • 「HER2遺伝子標本作製」と「HER2タンパク」を併せて行った場合は3,050点の算定となります。

容器

補足情報

臨床意義

HER2/neu 遺伝子はヒト上皮細胞増殖因子受容体(Epidermal Growth Facter Recepter )遺伝子と類似の構造を有する癌遺伝子として同定された。HER2遺伝子のコ-ドする産物(HER2タンパク)は,細胞膜を貫通する受容体型糖タンパクで,チロシン残基のリン酸化により活性化され,p21/rasなどを経たシグナル伝達経路を介して細胞の増殖に関与している。
HER2 タンパクはさまざまなヒトの腫瘍において過剰発現しており,特に乳癌においては転移性乳癌患者の25~30%で過剰発現が認められている。これらの症例では予後不良,ホルモン療法への抵抗性,抗癌剤への低感受性が報告されており,HER2 タンパクを標的としたヒト化モノクローナル抗体(Trastuzumab)(商品名:ハーセプチン)(ロシュ社)は,日本においては2001 年4月に医薬品承認された。
癌を正常細胞もろとも攻撃する従来の抗癌剤の難点だった重い副作用を回避できるのが大きな利点で,モノクローナル抗体の抗癌剤は初めての医薬品承認である。現在,日本において承認されているハ-セプチンの効能・効果は「HER2過剰発現が確認された転移性乳癌」および「HER2過剰発現が確認された乳癌における術後補助化学療法」である。作用としてはHER2 タンパクを過剰発現している腫瘍細胞を標的として特異的に結合することにより腫瘍細胞の増殖を阻害すると言われている。

参考文献


臨床意義文献
トラスツズマブ病理部会:HER2検査ガイド-ハ-セプチンの適正な症例選択のための- 第3版:1~28,2009

関連項目

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