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現在のラボ:札幌ミライラボ

抗β2グリコプロテインⅠ IgM抗体

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 抗β2グリコプロテインⅠ IgM抗体
    5G517-0000-023-052
    血清
    0.5
    S09

    A00
    冷蔵
    (21日)
    2~5

    226
    ※6
    CLEIA

    CLEIA(Chemiluminescent enzyme immunoassay)
    化学発光酵素免疫測定法
    固相化した抗体に対して抗原を反応させた後,酵素標識した抗体を抗原に2次反応させ,化学発光基質を加えて発光強度を測定する方法。

    17.5以下 (U/mL)

備考

&ヨ

診療報酬

D014(30)
抗β2グリコプロテインI IgM抗体
免疫学的検査判断料144点

  • 「抗カルジオリピンβ2グリコプロテインⅠ複合体抗体」と「抗カルジオリピンIgG抗体」、「抗カルジオリピンIgM抗体」、「抗β2グリコプロテインⅠIgG抗体」又は「抗β2グリコプロテインⅠIgM抗体」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。
  • 「抗カルジオリピンIgG抗体」、「抗カルジオリピンIgM抗体」、「抗β2グリコプロテインⅠIgG抗体」及び「抗β2グリコプロテインⅠIgM抗体」を併せて実施した場合は、主たるもの3つに限り算定する。
  • 「抗β2グリコプロテインⅠIgM抗体」は、抗リン脂質抗体症候群の診断を目的として、CLEIA法、CLIA法又はFIA法により実施した場合に、一連の治療につき2回に限り算定する。

容器

補足情報

臨床意義

抗リン脂質抗体症候群 (Anti-Phospholipid Syndrome:APS) は、抗リン脂質抗体と関連する自己免疫血栓症あるいは妊娠合併症をきたす疾患です。APSの臨床上の問題点は、この疾患を定義する抗リン脂質抗体の多様性から、どの抗リン脂質抗体を陽性として判断するか統一されていないことでした。
国際血栓止血学会が定めるAPS分類基準 (札幌クライテリア・シドニー改変) では、抗リン脂質抗体の検査対象として、ループスアンチコアグラントに加え、抗カルジオリピン抗体および抗β2グリコプロテインⅠ抗体のIgG型とIgM型が含まれました。これらの検査対象は自己免疫血栓症と妊娠合併症の発症に良く相関することが知られ、基準に含まれる全ての抗体の検査実施が推奨されています。
本項目は、国際血栓止血学会が定める分類基準に準じた検査であり、APSの診断補助や治療効果、再発の予知などに有用です。

参考文献

測定法文献
小川 昌起, 他:医学と薬学 78(4):447~459, 2021.
臨床意義文献
阿部 靖矢, 他:血栓止血誌 29(3):294~306, 2018.

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