現在のラボ:札幌ミライラボ

項目コード:128502 / 0404
検査項目
JLAC10
CF(Complement fixation)
補体結合反応
補体が抗原抗体複合体と結合することと溶血反応を引き起こすことを利用した方法。
赤血球に溶血素を結合した感作赤血球は補体が結合すると溶血を起こすが、抗原抗体複合体が存在すると補体が消費され溶血が阻止されることから、溶血の程度から抗体の存在を判定する。
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下記参照(*CF)
*CF(補体結合反応):補体結合反応におきましては抗補体作用がみられ、測定不能になる場合がありますので、抗凝固剤を入れずに採血して速やかに血清分離し冷蔵保存してください。
出発希釈 4倍(髄液の測定も可能です。検体量:0.4mL(冷蔵) 基準値:1倍未満 出発希釈:1倍)
D012(11イ)
ウイルス抗体価(定性・半定量・定量)(アデノウイルス)
免疫学的検査判断料144点
分離剤入り (真空採血量9mL)
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
ヒトアデノウイルスは飛沫感染により伝播し、主な増殖部位は扁桃、アデノイドなどと、気道、小腸、角結膜などの粘膜上皮で、感染によって、限局性の急性疾患を起こし、リンパ組織においては不顕性の潜伏感染を起こす。1982~93年に我が国でヒトから検出されたアデノウイルスは、臨床症状としては、上気道炎(51%)、角結膜炎(33%)、胃腸炎(18%)のほかに下気道炎、肺炎(6.4%)などが報告されている。
血清型では51型まで確認されており血清型と疾患、臨床像との間に一応の傾向がみられるが、感染部位によりいくつかの臨床像を呈する。急性上・下気道感染症(1~7型)、咽頭結膜熱(3.7型)、流行性角結膜炎(3・7・8・19・37型)と深い関連があるほか、乳幼児下痢症(40・41型)、出血性膀胱炎(21型)などが報告されている。しかし、血清型が特定されていない発疹性疾患、消化器疾患などがある。このような疾患がアデノウイルスに起因するか否かを調べるのが検査の目的である。
臨床検査としては症状に応じて咽頭ぬぐい液・眼ぬぐい液、尿などを採取してウイルス分離をおこない血清学的検査として急性期および回復期のペア血清で4倍以上の有意上昇をみとめられた場合に疾患との因果関係を判断することも可能である。
咽頭結膜熱, 出血性膀胱炎, 上気道炎(普通感冒,咽頭炎,クループ), 腸重積症, 乳幼児下痢症, 肺炎, 発疹症, 流行性角結膜炎
測定法文献
北村 元仕,他:臨床検査マニュアル(文光堂):880~886, 1988.
臨床意義文献
松本 美弥子:日本臨牀 53(増):246~250, 1995.