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○単純ヘルペスウイルス特異抗原
項目コード:319237 / 0432
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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単純ヘルペスウイルス特異抗原
5F190-1420-094-161 -
塗抹標本
2枚 - V30
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- 2~5
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180
※6
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FA
FA(Fluorescent antibody method)
蛍光抗体法
目的とする抗原に対して,蛍光色素で標識した抗体を用いて抗原抗体反応を行い,蛍光顕微鏡下で蛍光強度を測定する方法。
蛍光色素で標識した抗体を直接反応させる直接法と,抗原に対して抗体を反応させた後,蛍光色素で標識した抗体を2次反応させる間接法がある。 - 単純ヘルペスウイルス1型抗原(FA) (-) 単純ヘルペスウイルス2型抗原(FA) (-)
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単純ヘルペスウイルス特異抗原
備考
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塗抹標本の採取方法は下記をご参照ください。
診療報酬
D012(39)
単純ヘルペスウイルス抗原定性
免疫学的検査判断料144点
- 「単純ヘルペスウイルス抗原定性」は、ヘルペスウイルスの型別確認を行った場合に算定できる。
容器
V30 旧容器記号 W1 I
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
補足情報
V30 (旧容器記号 W1 I) 検体取り扱い方法
検体の採取方法
病巣基底細胞が多数得られるように採取してください。
早期の水疱病巣が検体として最適です。水疱内容液および膿は、検体として不適当です。
- 滅菌針を用いて、上部の皮あるいは痂皮を剥がします。(図1)
- 病巣を覆っていた上部の皮を、ピンセット等などで除去します。(図2)
- 綿棒を精製水や生理食塩水で軽く湿らせます。
- ウイルス感染細胞は、病巣基底部にありますので、病巣基底部全面を綿棒で強くぬぐいます。(図3)
注意
膿がでている場合には綿棒でまず膿をぬぐい去り、別の綿棒で検体を採取してください。
この時、病巣基底部をかき乱さないよう注意してください。
操作法
検体の塗抹
- 綿棒を回転させながらスライドグラスの2個の円内に塗りつけます。
このとき綿棒は、スライドグラスに平行にして、全表面が触れるように塗抹します。 不均一にならないように注意してください。(図4) - 綿棒をすてる前に検体が均一に広がっているかどうか確認します。
均一になっていれば不透明に見えます。透明に見える部分があれば、そこへ綿棒をあてて再び塗抹します。 - そのまま風乾します。
- 乾燥したスライドグラス上に充分な量 (検体にゆきわたる) のアセトンを添加し、蒸発させます。
- 検体はスライドグラス2枚をご提出ください。
検体の保存
乾燥後のスライドグラスは、塗抹面を下にし、オブジェクトケースに入れ、 検査項目名、病院名、氏名等などを記入後、凍結保存してください。
臨床意義
単純ヘルペスウイルスは,DNAウイルスで,1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の2亜型に分けられている。HSVの特徴は,初感染後体内に持続感染(潜伏感染)することである。初感染の多くは不顕性感染で,顕性,不顕性を問わず初感染後は三叉神経節,仙骨神経節に潜伏感染し,疲労,妊娠,怪我,熱性疾患その他の原因によってウイルスが再活性化されると,口唇周辺や陰部など特定の皮膚部位に水疱を生じる(回帰性ヘルペス)。
HSV感染症の診断法には,ウイルスを直接証明する抗原検査と血清抗体の上昇によって診断する抗体検査とがある。
抗原検出法は,ウイルス分離をはじめ,病変部より得た細胞中のHSV抗原を蛍光抗体法(FA)を用いて証明したり,モノクローナル抗体を用いたシェル・バイアル法がありこの方法は特異性が高い。また遺伝子検査としてin situハイブリダイゼーション,PCRなどによる方法があり,ヘルペス脳炎,新生児ヘルペス感染症などの早期治療により救命率を上げることが期待されている。抗HSV抗体の測定法として,EIA法は感度が高くまたIgG,IgM抗体の分別測定も可能である。中和法はEIA法に比べ感度的には落ちるが特異性は高い。また中枢神経疾患の場合EIA法のIgG捕捉法が有用であり,その特性から目的に応じて使い分けられる。以上から血清学的検査は,主として初感染の診断に有用であるが,中枢神経感染の診断や感染HSVの型別推定にも応用されている。
異常値を示す病態・疾患
適応疾患
ヘルペス性角結膜炎, ヘルペス性食道炎, 肝炎, 口唇ヘルペス, 新生児ヘルペス, 神経炎, 性器ヘルペス, 脊髄炎, 脳炎, 流産,死産,奇形
参考文献
測定法文献
川名 尚 他:感染症学雑誌 61-9-1030~1037 1987
臨床意義文献
川名 尚:臨床婦人科産科 41-11-713~716 1987