現在のラボ:札幌ミライラボ
○APOA2アイソフォーム
項目コード:
-
-
検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
-
-
-
APOA2アイソフォーム
3F186-0000-023-023 -
血清
0.3 -
S09
↓
A00 -
- 5~8
-
335
※5
-
ELISA
ELISA(Enzyme-Linked immunosorbent assay)
酵素免疫測定法
固相化した抗体に対して抗原を反応させた後、酵素標識した抗体を抗原に2次反応させ、発色基質を加えて酵素活性を測定する方法。 -
APOA2-i Index 59.5以上
(μg/mL)
-
APOA2アイソフォーム
備考
&1
●結果形式について
APOA2-ATが3.25未満、APOA2-TQが5.75未満のいずれか、もしくは両方を満たす場合、APOA2-i Indexは0.0となります。
診療報酬
D009(35)
アポリポ蛋白A2(APOA2)アイソフォーム
生化学的検査(Ⅱ)判断料144点 ○
- ア 「アポリポ蛋白A2(APOA2)アイソフォーム」は、以下の(イ)から(ハ)までのいずれかに該当する患者に対して膵癌の診断の補助を目的として、血液を検体としてELISA法により測定した場合に、膵癌の診断の確定までの間に原則として1回を限度として算定できる。本検査を実施するに当たっては、関連学会が定める指針を遵守するとともに、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
(イ) 関連学会が定める指針に基づき膵癌の高度リスクに該当する患者。ただし、本検査を実施する患者が3月以内にCA19-9検査を行われており、CA19-9の値が37.0U/mL以上である場合には、本検査は算定できない。
(ロ) 関連学会が定める指針に基づき膵癌の中等度リスクに該当する患者であって、癌胎児性抗原(CEA)検査の結果が陰性であり、CA19-9値が37.0U/mL以上かつ100U/mL以下の患者。
(ハ) 関連学会が定める指針に基づき膵癌のリスク因子が3項目以上該当する患者であって、癌胎児性抗原(CEA)及びCA19-9検査の結果が陰性である患者。
イ アポリポ蛋白A2(APOA2)アイソフォームと、「癌胎児性抗原(CEA)」、「DUPAN-2」又は「SPanー1」を併せて測定した場合は主たるもののみ算定する。
ウ 本検査をアの(イ)に対して実施する場合はCA19-9の測定年月日及び測定結果を、アの(ロ)及び(ハ)に対して実施する場合は癌胎児性抗原(CEA)及びCA19-9の測定年月日並びに測定結果を、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 - 「アポリポ蛋白A2(APOA2)アイソフォーム」と、「癌胎児性抗原(CEA)」、「DUPAN-2」又は「SPan-1」を併せて測定した場合は主たるもののみ算定する。
容器
S09 旧容器記号 C1 1 セ X1
分離剤入り (真空採血量9mL)
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
A00 旧容器記号 X
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
臨床意義
アポリポ蛋白A2(以下、APOA2)は、高比重リポタンパク質(High Density Lipoprotein:HDL)の主要構成成分の1つで、主に肝臓や小腸で産生され、同一蛋白質が連結された二量体として、血中に大量に存在しています。完全長ではC末端が「A(アラニン)T(スレオニン)Q(グルタミン)」となりますが、ここから1アミノ酸、もしくは2アミノ酸が欠失したアイソフォームを持ちます。
最近の研究において、膵癌患者の血中にてAT/TQ二量体の濃度が減少することが報告され、発見が困難である膵癌の診断補助となることが期待されています。
本検査は、2種類のAPOA2アイソフォーム(APOA2-AT、APOA2-TQ)濃度を測定し、相乗平均により算出されるインデックス値(APOA2-i Index)を報告します。
異常値を示す病態・疾患
関連疾患
膵癌
参考文献
測定法文献
十亀 麻子,他:医学と薬学 80(11):1089~1096, 2023.
臨床意義文献
Kashiro A, et al:J Gastroenterol. DOI 10.1007/s00535-023-02072-w, 2024.