現在のラボ:杏和総合

項目コード:2011
検査項目
JLAC10
CF(Complement fixation)
補体結合反応
補体が抗原抗体複合体と結合することと溶血反応を引き起こすことを利用した方法。
赤血球に溶血素を結合した感作赤血球は補体が結合すると溶血を起こすが、抗原抗体複合体が存在すると補体が消費され溶血が阻止されることから、溶血の程度から抗体の存在を判定する。
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下記参照(*CF)
*CF(補体結合反応):補体結合反応におきましては抗補体作用がみられ、測定不能になる場合がありますので、抗凝固剤を入れずに採血して速やかに血清分離し冷蔵保存してください。
出発希釈 4倍(髄液の測定も可能です。検体量 0.4mL(冷蔵) 基準値 1倍未満 出発希釈 1倍)
D012(11ハ)
ウイルス抗体価(定性・半定量・定量)(サイトメガロウイルス)
免疫学的検査判断料144点
分離剤入り (真空採血量9mL)
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
CMVは他のヘルペス属ウイルスと同様に体内の細胞に潜み、免疫力の低下した状態で再活性化される。先天性感染症と後天性感染症があり、先天性CMV感染症は胎内感染の起因因子、いわゆるTORCH症候群(Toxoplasma、Rubella、CMV、HSV)の中でも最も頻度が高く、全出生児の0.29~0.42%といわれている。一方、後天性感染症では免疫抑制療法を受ける臓器移植後感染症の中でもCMVによる間質性肺炎は、カリニ肺炎と同様、移植の予後を左右する感染症である。
移植患者におけるCMV感染は、初感染と再活性化の場合がある。初感染は、輸血あるいはドナー腎由来によるもので、早期に発症する。一方再活性化の場合は、免疫抑制剤が維持量になる数ヵ月までに間質性肺炎などで発症し、AIDS患者、悪性腫瘍患者、大量の輸血後などにみられる。また、健常人にも肺炎、伝染性単核症、輸血後症候群などを起こすことが知られている。
AIDSなどの日和見感染, EBウイルスが否定された単核症, 肝炎ウイルスが否定された肝炎, 先天性CMV感染症, 臓器移植後, 輸血ドナー検査, 輸血後感染症
測定法文献
北村 元仕,他:臨床検査マニュアル(文光堂):880~886, 1988.
臨床意義文献
八木沢 隆,他:臨床医 19(増):900~901, 1993.