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凝固因子活性検査 第VIII因子(F8)〔合成基質法〕

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 凝固因子活性検査 第VIII因子(F8)〔合成基質法〕
    速やかに遠心
    血漿
    0.3
    PC2

    A00
    凍結
    (7日)
    2~6
    223
    ※3
    合成基質法

    発色性合成基質法
    ヘパリンを加えてAT-Ⅲ-ヘパリン複合体を形成させ,そのトロンビン不活化能をトロンビンに対する発色性合成基質を用いて測定する方法。

    60~140(%)

備考

&1
凝固検体取り扱いについては、下記をご参照ください。
3.2%のクエン酸ナトリウム0.2mLに血液1.8mLの割合で採血し,転倒混和を5~6回繰り返した後,速やかに血漿分離してください。血漿は必ず凍結保存してください。(複数の検査項目をご依頼される場合で,採血量が1.8mL以上の場合,(PC5)の容器をご利用ください。)

診療報酬

D006(29)
凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)
血液学的検査判断料125点 □

容器

補足情報



臨床意義

血液凝固因子は、複数の酵素と補酵素からなり、一連の反応を介して安定化フィブリン形成に至る役割を担っています。
その量的又は、質的異常によって生じる血友病は、X連鎖性劣性遺伝形式の先天性出血性疾患で、血液凝固第VIII因子(FVIII)欠乏症を血友病A、凝固第IX因子(FIX)欠乏症を血友病Bといいます。
血液凝固因子の活性検査には、これまで凝固一段法による検査(APTT試薬を用いる検査)が広く用いられてきましたが、軽症血友病AではAPTT試薬によるFVIII活性に対する感受性に多様性があることが知られており、用いる試薬により活性値が変わることが、日本血栓止血学会よりアナウンスされています。
また、血友病の治療においては投与回数の低減を目指し、FVIIIやFIXに分子修飾が施された半減期延長型凝固因子製剤の普及が進んでいますが、分子構造の変化に影響を受けない合成基質法での測定が適している薬剤がある一方で、合成基質法の測定結果に補正が必要な薬剤等もあることから、薬剤投与後のモニタリングにおいては、測定方法に注意が必要となります。
本検査は、軽症血友病における診断補助や、半減期延長型凝固因子製剤投与におけるモニタリングに有用です。

異常値を示す病態・疾患

関連疾患

血友病A、血友病A保因者、軽症血友病

参考文献

測定法文献
金井 正光,他:臨床検査法提要(金原出版)第34版:407~410,2015.
臨床意義文献
窓岩 清治:血栓止血誌29(1):10~19,2018.

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