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RAS遺伝子変異解析 〔BEAMing〕

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 曜日指定
    RAS遺伝子変異解析 〔BEAMing〕
    8C240-9951-019-863
    血液(Streck Cell-Free DNA BCT)
    10.0
    PCF
    室温
    5~7

    7500
    ※2
    BEAMing法

備考


ご提出の際は指定された採血管 (Streck Cell-Free DNA BCT) で採血後、室温で保存し当日中にご提出ください。受託可能日は月~金曜日です。
●受託における注意事項
・腫瘍由来DNAが血漿中に充分に漏出していない患者では、腫瘍組織にRAS遺伝子変異が存在しても、本検査で野生型と判定される可能性があります。特に肺転移のみを有する患者では、可能な限り腫瘍組織を用いた検査の実施を考慮してください。
・本検査で試薬添付文書準ずるカットオフ値近傍において変異型と判定された患者では、腫瘍組織にRAS遺伝子変異が存在しない可能性を否定できません。このような患者では腫瘍組織を用いた検査の実施についても考慮してください。
上記を踏まえ、本検査は腫瘍組織を用いる検査と完全に置き換わらないことを充分に理解したうえでご依頼ください。
指定の容器1本に採血し、よく混和させ、室温保存してください。検体は採取後、当日中にご提出ください。

診療報酬

D006-22
RAS遺伝子検査(血漿)
遺伝子関連・染色体検査判断料100点

  • (1)「RAS遺伝子検査(血漿)」は、大腸癌患者の血漿を検体とし、抗悪性腫瘍剤による治療法の選択を目的として、高感度デジタルPCR法とフローサイトメトリー法を組み合わせた方法により行った場合に、患者1人につき1回に限り算定できる。ただし、再度治療法を選択する必要がある場合にも算定できる。なお、本検査の実施は、医学的な理由により、大腸癌の組織を検体として、「悪性腫瘍組織検査」のうち、「大腸癌におけるRAS遺伝子検査」又は「悪性腫瘍組織検査」のうち、「大腸癌におけるKRAS遺伝子検査」を行うことが困難な場合に限る。
    (2) 本検査を実施した場合は、大腸癌の組織を検体とした検査が実施困難である医学的な理由を診療録及び診療報酬明細書に記載する。
    (3) 本検査と、大腸癌の組織を検体として、「悪性腫瘍組織検査」のうち、「大腸癌におけるRAS遺伝子検査」又は「悪性腫瘍組織検査」のうち、「大腸癌におけるKRAS遺伝子検査」を同一月中に併せて行った場合には、主たるもののみ算定する。

容器

臨床意義

RAS (KRAS/NRAS) 遺伝子変異は切除不能大腸癌患者の約50%に認められ、これらの変異を有する症例に対してセツキシマブ,パニツムマブ (以下、抗EGFR抗体薬) の効果が期待できないことが報告されています。したがって切除不能進行再発大腸癌の抗EGFR抗体薬投薬前にRAS (KRAS/NRAS) 遺伝子検査を行うことが望ましいとされています。
本検査は、組織検体の入手が困難な患者や再生検による合併症のリスクが高い患者において、血液中のcfDNA (血中循環DNA: cell free DNA) を用いる事で低侵襲に検査を実施する事が可能となります。
また、組織腫瘍検査の代替としてではなく、再度治療法を選択する場合にも有用性が期待されています。

参考文献

測定法文献
F. Diehl et al., Curr. Opin. Oncol.: 19:36, 2007.
臨床意義文献
Fan Z et al. J Biol Chem; 269:27595-602, 1994.

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