現在のラボ:セントラルラボ

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項目コード:02931 5(旧 2931 1)
検査項目
JLAC10
FISH(Fluorescence in situ hybridization)
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
蛍光色素で標識したプローブを用いて標的DNAとハイブリダイゼーションを行い,特定の波長で発色させた蛍光部位を染色体上のシグナルとして蛍光顕微鏡下で検出する方法。
蛍光色素で標識したプローブと標的DNAを直接結合させる直接法と,標識物質で標識したプローブと標的DNAを結合させた後に,標識プローブと蛍光物質を結合させて発色させる間接法がある。
凍結保存は避けてください。受託可能日は月~金曜日です。
染色体検査のご提出について 検体は採取後,当日中にご提出ください。
リンパ節5×5×5mmを下図の容器に浮遊させ,冷蔵保存してください。
検体は採取後,当日中にご提出ください。
D006-5(01)
染色体検査(全ての費用を含む)FISH法を用いた場合
遺伝子関連・染色体検査判断料100点
保存液入り (容器容量5mL)
内容:RPMI-1640 FBS 硫酸カナマイシン ノボヘパリンNa 炭酸水素Na HEPES
貯蔵方法:凍結
有効期間:色が薄いピンクの状態で使用してください。
(凍結時は淡黄色ですが解凍すると薄いピンク色に戻ります。)
未分化型大細胞リンパ腫などにみられる2p23転座をFISH法で検出する。
2p23に座位するALK(anaplastic lymphoma kinase)遺伝子はインスリン受容体ファミリ-に属する受容型チロシンキナ-ゼに関係する遺伝子で細胞増殖の促進およびアポト-シスの阻害に関わっている。
未分化大細胞型リンパ腫(anaplastic large cell lymphoma:ALCL)などにおいてみられるt(2;5)転座ではALK遺伝子と5q35に座位するNPM1(nucleophosmin)遺伝子とのキメラ遺伝子により不完全なALKが発現し変異型チロシンキナ-ゼが腫瘍化に関与しているといわれている。ALK遺伝子はNPM1以外の遺伝子ともキメラ遺伝子を形成することが知られている。
本検査は、ALK遺伝子領域を挟んだプロ-ブを用いることにより2p23領域の転座をスプリットシグナル(黄色→赤、緑)として検出する。転座相手の同定はできない。
測定法文献
稲澤 譲治:臨床FISHプロトコ-ル 阿部達生監修 (秀潤社) 90~95 1997
臨床意義文献
鈴木 律朗:血液・腫瘍科 42-4-311~318 2001