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BRCA1/2遺伝子検査(卵巣癌)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 倫理指針対象 海外委託
    BRCA1/2遺伝子検査(卵巣癌)
    8C527-0000-019-920
    血液(EDTA-2K加)
    7.0
    PNM
    室温
    10~18

    20200
    ※2
    PCRおよびサンガーシークエンシング

    PCR(Polymerase chain reaction)
    DNAが加熱により2本鎖から1本鎖に解離し,冷却することで2本鎖に戻ることを利用し,1本鎖DNAを鋳型として目的のプライマーを結合させ,DNAポリメラーゼの転写反応によりDNA合成を行うことを繰り返し,目的とするDNA領域を指数関数的に増幅させる方法。
    サンガーシークエンシング
    DNA複製酵素であるDNAポリメラーゼを用いて末端が特定の塩基に対応するDNA断片を合成する方法で、現在では4種類の蛍光色素で標識したジデオキシヌクレオチドを伸長反応に使用する方法です。鋳型DNAに対し特異的に結合する一種類のプライマーからの伸長反応でランダムに取り込まれたダイターミネーターの蛍光色素の種類とDNA断片の長さをキャピラリー電気泳動装置で検出することで塩基配列を決定します。

備考

&ア
この検査は、卵巣癌を対象としています。
凍結保存は避けてください。ご依頼の際は性別を必ず明記してください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。測定および解析状況によっては所要日数が変わる場合があります。
●BRCA1/2遺伝子検査とは
患者の臨床的に意義のあるバリアント分類を医療従事者に提供し、オラパリブへの適応を判定するための補助に用いられるコンパニオン診断です。
●ご提出について
・本検査を依頼する際には、あらかじめMyriadアカウントIDを取得してください。
・検体は必ず専用採血管に採血し、当日中にご提出ください。
・検体返却はできません。あらかじめご了承ください。
●受託における注意事項
下記に該当する方は、本項目をご依頼いただけません。
・乳癌および卵巣癌以外の方 ※未発症、血縁者の診断には使用できません
・同種移植の骨髄移植歴のある方
・造血器腫瘍(CLL、MDS、骨髄増殖性疾患)を発症したことがある方
・造血器腫瘍(ALL、AML、CML)が寛解していない方

●本検査のご依頼に際して
本検査をご依頼する際には、下記内容をご一読いただき、専用依頼書をご使用くださいますようお願いいたします。
1.個人情報の保護のため、被検者の氏名は匿名化し、「匿名符号」欄にご記入ください。
2.検査の目的や限界、BRCA1/2遺伝子の意義が説明されたうえで、被検者の文書による同意が得られていることを確認させていただくため、チェックをお願いいたします。
3.検査結果のお問い合わせにつきましても、匿名符号でお願いいたします。
4.匿名化された個人情報の一部は、本検査の測定・解析機関であるMyriad Genetic Laboratories, Inc.(米国)によりBRCA1/2遺伝子検査の品質を向上するために用いられることがあります。
5.関連学会等からのお知らせをご確認くださいますようお願いいたします。
●ご依頼方法
1. 専用の依頼入力サイト (https://db.myriadgenetics-ops.com/secure/login.aspx) にアクセスします。
2. ログイン後、「Myriad Genetics 検査依頼入力システム操作ガイド」にしたがい、必要な依頼情報を入力します。
3. 入力完了後、依頼書を印刷していただき、検体と共にご提出ください。
※インターネットへの接続環境が必要となります。

専用の容器に採血し、よく混和させ、室温保存してください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
検体は採取後、当日中にご提出ください。

診療報酬

D006-18(02)
血液を検体とするもの
遺伝子関連・染色体検査判断料100点

  • 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において実施した場合に限り算定する。
  • 「血液を検体とするもの」については、転移性、再発若しくはHER2陰性の術後薬物療法の適応となる乳癌患者、初発の進行卵巣癌患者、治癒切除不能な膵癌患者、転移性去勢抵抗性前立腺癌患者又は遺伝性乳癌卵巣癌症候群が疑われる乳癌若しくは卵巣癌患者の血液を検体とし、PCR法等により、抗悪性腫瘍剤による治療法の選択又は遺伝性乳癌卵巣癌症候群の診断を目的として、BRCA1遺伝子及びBRCA2遺伝子の変異の評価を行った場合に限り算定する。
  • 「血液を検体とするもの」について、遺伝性乳癌卵巣癌症候群の診断を目的として当該検査を実施するに当たっては、関係学会による「遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き2021年版」を参照すること。なお、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

容器

補足情報

臨床意義

BRCA1/2遺伝子検査(卵巣癌)は、卵巣癌患者において、PARP阻害剤「オラパリブ」を、初発の進行卵巣癌患者に対して投与可否判断のために補助的に用いられるコンパニオン診断プログラムです。
BRCA1/2遺伝子検査でのBRCA1及びBRCA2遺伝子検査の結果は5種類に分類され、オラパリブの適応となるのは、「POSITIVE FOR A DELETERIOUS MUTATION(病的変異)」と「GENETIC VARIANT, SUSPECTED DELETERIOUS(病的変異疑い)」のみです。

参考文献

測定法文献
Baretta Z,et al:Medicine 95(40):e4975,2016.
臨床意義文献
Kathleen Moore, et al:N Engl J Med 379:2495-2505, 2018.

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