現在のラボ:セントラルラボ

項目コード:0X423 8(旧 X423 5)
検査項目
JLAC10
LC/MS/MS(Liquid chromatography tandem mass spectrometry)
液体クロマトグラフィータンデム四重極型質量分析法
液体クロマトグラフで親和性の差を利用して目的とする物質の成分を分解し、質量分析計でさらに質量ごとに分離して特定の質量イオンを解離・フラグメント化させ、それらのイオンを検出する方法。
£ メタネフリン・ノルメタネフリン分画をクレアチニン換算する項目コードです。本検査をご依頼の際には、必ず 「0C848 8:クレアチニン(換算用)」もあわせてご依頼ください。
褐色細胞腫・パラガングリオーマのスクリーニングにおける本検査のカットオフは「正常上限の3倍以上の増加」とすることが「褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2025」で推奨されています。本検査における「基準値」の範囲とカットオフが異なる点にご注意ください。
D008(45)
メタネフリン・ノルメタネフリン分画
生化学的検査(Ⅱ)判断料144点

尿用容器
貯蔵方法:室温
褐色細胞腫・パラガングリオーマは副腎髄質から分泌されるホルモンであるカテコールアミン(アドレナリンおよびノルアドレナリン)を過剰に産生する腫瘍であり、副腎髄質に発生するものが褐色細胞腫、副腎以外に発生するものがパラガングリオーマと定義されます。
メタネフリン分画とカテコールアミン分画は共に褐色細胞腫・パラガングリオーマにおけるスクリーニング検査として用いられる検査ですが、近年では腫瘍組織においてカテコール-O-メチル転換酵素(COMT)が高発現であることからカテコールアミンの代謝が亢進するため、代謝産物であるメタネフリン分画の方がより高感度であることが知られています。
本検査はメタネフリン・ノルメタネフリンを測定しクレアチニン補正を行います。随時尿を用いて検査ができるため、褐色細胞腫・パラガングリオーマの外来スクリーニング検査として有用です。
褐色細胞腫、パラガングリオーマ、神経芽腫(神経芽細胞腫)
測定法文献
水村 千恵,他:医学検査 68(2):276~280, 2019.
Xie Z, et al:J Chromatogr B Analyt Technol Biomed Life Sci 1099:83~91, 2018.
臨床意義文献
日本内分泌学会 褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2025.