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○OncotypeDX DCIS(2023年8月31日ご依頼分をもって受託中止)
項目コード:0X719 0(旧 X719 4)
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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OncotypeDX DCIS(2023年8月31日ご依頼分をもって受託中止)
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スライド
15枚(下記参照) - Z15
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- 11~25
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RT-PCR (リアルタイムPCR)
リアルタイムPCR
PCR法を基本原理とする核酸増幅法の一種であり,分解により蛍光を発するオリゴヌクレオチドを利用することにより,PCRサイクルごとに蛍光シグナルを確認することでリアルタイムにターゲット核酸の定量が可能となる測定方法。
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備考
&モ
本検査項目は新規に診断された非浸潤性乳管癌 (Ductal Carcinoma in Situ;DCIS) が対象となります。(*下記参照)
*癌組織の面積が小さい、癌細胞の数が少ないなど、検体の性状によっては、検査が実施できない場合があります。また、検体返却はできません。
*同時に複数検体をご依頼いただく場合は、所要日数が変動する場合がございます。予めご了承ください。
容器
Z15 旧容器記号 t5
OncotypeDX Kit Box
貯蔵方法:室温
補足情報
OncotypeDX DCIS
米国のエグザクトサイエンス社 (Exact Sciences Corp./ラボラトリー名:Genomic Health, Inc.) により開発された、乳癌組織を用いた多遺伝子検査です。
OncotypeDX DCISは、乳房温存術を受けた非浸潤性乳管癌 (DCIS) において局所再発のリスクを予測し、
リスクに応じた術後治療法の選択が可能となります。
<OncotypeDX DCIS 検査の対象>
- 新規に診断された非浸潤性乳管癌 (Ductal Carcinoma in Situ;DCIS)
- 乳房温存療法術後、もしくは針生検検体がある
<OncotypeDX DCIS (委託先判定基準)>
DCISスコア結果 | |
---|---|
Low Risk (低リスク) | 39 未満 |
Intermediate Risk (中間リスク) | 39~54 |
High Risk (高リスク) | 55 以上 |
※局所再発リスク (すべての局所再発および浸潤性局所再発リスク)を予測します。化学療法効果予測は報告されません。
※DCISスコア結果につきましては、現在、日本人を対象としたデータはありません。
OncotypeDXのご依頼について
※ シランなどのコーティングスライドをご使用ください。
- 専用依頼書に必要事項をご記入のうえ、ご依頼ください。(詳細は営業員へご確認ください。)
- 下記の手順に従い、パラフィンブロックから未染色標本スライドの計15枚を作製し、専用のオブジェクトケース (5枚入り×3個) に入れ、OncotypeDX Kit Boxに梱包の上HE標本ならびに未染色標本スライドの計9枚を作製し
5個のオブジェクトケース (Z10) に入れ、室温保存にてご提出ください。
(OncotypeDX Kit Box (Z15)オブジェクトケース (Z10) は営業員にご用命ください。) - ご依頼の際には必ず「OncotypeDX 前処理スライド提出
(項目コード:X704 2)」を
併せてご依頼くださいますようお願いいたします。
また、他項目との重複依頼は避けていただくようお願いいたします。 - 専用依頼書の補足欄をに病理診断名 (組織型等) の他、腫瘍・浸潤部のサイズ、病理学的免疫染色の結果等、可能な範囲でご記入をお願いいたします。
- 海外に検査を委託するため、検体輸送や委託先での諸事情により所要日数を越える場合があります。
HE標本及び未染色標本スライド作製手順
- 初めに、厚さ3~4μmのHE染色用の組織切片を1枚薄切する。
- スライドに「A HE」と記入する。
- 続けて、厚さ10μmのRNA抽出用の組織切片を6枚薄切する。
- 組織切片は、拾いの際に向きを統一する。
- 拾った後切片は自然乾燥させ、パラフィン溶融は避ける。
- 薄切した順番に従い、スライドに1~6の番号を必ず記入する。
- 最後に、厚さ3~4μmのHE染色用の組織切片を2枚薄切する。
- スライドに「B HE」「C HE」と記入する。
※標本作製にあたっては、コンタミネーションを避けるため、以下にご注意ください。 - 検体毎に、ミクロトームの刃を換えてください。
- 切片の拾いの際は、清潔な水をご使用ください。
- 薄切の際は、素手での操作は避け、使い捨ての手袋等をご使用ください。
- スライドに「B HE」「C HE」と記入する。
- 最も代表的な腫瘍ブロックを選出ください。
- 厚さ5μmのRNA抽出用の組織切片を15枚薄切ください。
- 組織切片は、拾いの際に向きを統一ください。
- 拾った後、切片は自然乾燥させ、パラフィン溶融は避けてください。
- スライドにご施設での検体管理番号 (任意の英数字) を必ずご記入ください。 ※検体管理番号はご施設で付番ください。スライドには同一の検体管理番号をご記入ください。
- 薄切した順番に従い、スライドに1~15のシーケンス番号を必ずご記入ください。
- OncotypeDX Kit Boxに添付されているバーコードを各スライドに貼付ください。
※標本作製にあたっては、コンタミネーションを避けるため、以下にご注意ください。
- 症例ごとにミクロトームの刃の新しい部位 (または新しい刃) を使用してください。
- 切片の拾いの際は、清潔な水をご使用ください。
- 薄切の際は、素手での操作は避け、使い捨ての手袋等をご使用ください。
パラフィンブロックからのご依頼の場合
- ブロックを破損のないようガーゼなどで包み、ビニール袋等に入れてOncotypeDX Kit Boxと一緒にご提出ください。
- 当社にてGHIの受付基準に合わせてHE標本及び未染色標本スライドを作製し、GHIに委託いたします。
- ご依頼の際には必ず「OncotypeDX前処理 ブロック提出 (項目コード: X705 0)」を併せてご依頼くださいますようお願いいたします。
- お預かりしたパラフィンブロックは報告書とは別に報告後にご返却いたします。
- OncotypeDXの所要日数 (11~25日) (14~26日) (14~27日) に標本作製に要する日数 (1~5日) が加算されます。
臨床意義
OncotypeDX DCISは、乳房温存術後 (または針生検後) の非浸潤性乳管癌における局所再発リスク (すべての局所再発および浸潤性局所再発リスク) を予測することにより、個々の患者が手術後の放射線療法の要否の判断補助に有効です。
参考文献
臨床意義文献
Solin, et al:J Natl Cancer Inst 105 (10):701~710, 2013.