現在のラボ:杏和総合
○Y染色体微小欠失 (AZF欠失)
項目コード:6529
-
-
検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
-
-
-
Y染色体微小欠失 (AZF欠失)
-
血液(EDTA-2Na加)
2.0 - PN2,PN5
-
(3日)
- 7~11
-
3770
※2
- PCR-rSSO法
-
備考
&1
凍結保存は避けてください。
本検査は、Y染色体微小欠失を検出する、男性を対象とした検査です。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
倫理指針対象(下記参照)
指定の容器に採血し、よく混和させ、冷蔵保存してください。他項目との重複依頼は避けてください。本検査方法ではコンタミネーションの影響がより大きくなりますので、検体採取にあたっては取り扱いに充分ご注意ください。
診療報酬
D006-28
Y染色体微小欠失検査
遺伝子関連・染色体検査判断料100点
- 「Y染色体微小欠失検査」は、不妊症の患者であって、生殖補助医療を実施しているものに対して、PCR-rSSO法により、精巣内精子採取術の適応の判断を目的として実施した場合に、患者1人につき1回に限り算定する。なお、本検査を実施する医学的な理由を診療録に記載すること。
- 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において実施した場合に限り算定する。
容器
PN2 旧容器記号 C C3 4
EDTA-2Na入り (真空採血量2mL)
内容:EDTA-2Na 3.0mg
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から2年
PN5 旧容器記号 C C3 4
EDTA-2Na入り (真空採血量5mL)
内容:EDTA-2Na 7.5mg
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から2年
補足情報
Y染色体微小欠失 (AZF欠失) の主な欠失部位
検出対象となる主な欠失* | AZFa欠失 |
---|---|
AZFb欠失 | |
AZFb+c欠失 | |
AZFc欠失 |
*その他Y染色体上の微小欠失が検出される場合もございます。
*臨床的意義不明の欠失が認められた場合は、判定不能とご報告いたします。
*AZFc部分欠失(gr/gr)は、日本人男性の約1/3に認められます。
臨床意義
男性不妊の原因の一つとして、Y染色体上の無精子症因子(Azoospermia factor:AZF領域)の微小欠失が確認されています。
その欠失パターンは、AZFa欠失、AZFb欠失、AZFc欠失などに細分化され、欠失する領域により症状が異なると報告されています。AZFc欠失や、日本人男性の約1/3に認められるAZFc部分欠失(gr/gr)の場合は、顕微鏡下精巣内精子採取術(micro-TESE)による精子採取が期待できると考えられています。欠失部位を特定することにより、男性不妊の診断の補助と顕微授精などの治療方針決定に役立つことが期待されています。
異常値を示す病態・疾患
関連疾患
男性不妊 無精子症
参考文献
測定法文献
Masashi Iijima,et al:Int J Urol.21(9):910~916,2014.
臨床意義文献
高 栄哲,他:J.Mamm.Ova Res. 30(4):135~144,2013.