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○ペプシノゲン
項目コード:06119 3(旧 6119 6)
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検査項目
JLAC10 - 材料
検体量
(mL) - 容器
- キャップ
カラー - 保存
(安定性) - 所要
日数 - 実施料
判断料 - 検査方法
- 基準値
(単位)
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ペプシノゲン
3B339-0000-023-052 -
血清
0.5 -
S09
↓
A00 -
- 2~4
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CLEIA
CLEIA(Chemiluminescent enzyme immunoassay)
化学発光酵素免疫測定法
固相化した抗体に対して抗原を反応させた後,酵素標識した抗体を抗原に2次反応させ,化学発光基質を加えて発光強度を測定する方法。 - 下記参照
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ペプシノゲン
容器
S09 旧容器記号 C1 1 セ X1
分離剤入り (真空採血量9mL)
貯蔵方法:室温
有効期間:製造から1年
A00 旧容器記号 X
ポリスピッツ
貯蔵方法:室温
補足情報
ペプシノゲン (判定基準)
ペプシノゲン1 | ペプシノゲン1/2比 | |||
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強陽性 | 3+ | 30 ng/mL以下 | かつ | 2.0 以下 |
中程度陽性 | 2+ | 50 ng/mL以下 | かつ | 3.0以下 |
陽性 | 1+ | 70 ng/mL以下 | かつ | 3.0以下 |
陰性 | - | 上記条件以外 |
ペプシノゲンⅠ・Ⅱの判定基準
測定結果 | 判定 | |
---|---|---|
PGⅠ値 (ng/mL) | Ⅰ/Ⅱ比 | |
70超 または 3.0超 | 陰性 (−) | |
40以下 または 2.5以下 | 疑陽性 (±) | |
70以下 かつ 3.0以下 | 陽性 (+) | |
30以下 かつ 2.0以下 | 強陽性 (2+) |
臨床意義
ペプシノゲンは,胃液中の蛋白分解酵素であるペプシンの不活性型前駆体です。免疫学的にペプシノゲンⅠ,ペプシノゲンⅡに分けられ,ペプシノゲンⅠは胃底腺領域に存在し,ペプシノゲンⅡは胃底腺の他,噴門腺,幽門腺および十二指腸腺に存在します。
胃粘膜の萎縮が進行すると,胃底腺領域は萎縮し幽門線領域が拡張することから,ペプシノゲンⅠに対しペプシノゲンⅡが相対的に増加するため,ペプシノゲンⅠ/Ⅱ比が低下します。ペプシノゲンⅠ/Ⅱ比は,胃粘膜の萎縮を伴う疾患において有意に低下することから,ペプシノゲンⅠ値,ペプシノゲンⅠ/Ⅱ比の組み合わせによる解析は,消化性潰瘍,萎縮性胃炎,胃癌高危険群のスクリーニングの補助等に有用と考えられます。
異常値を示す病態・疾患
適応疾患
胃癌, 萎縮性胃炎, 消化性潰瘍
参考文献
測定法文献
三木 一正 他:医学と薬学 56(6):889~896 2006