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FTA-ABS(2024年10月3日ご依頼分をもって受託中止)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 中止
    FTA-ABS(2024年10月3日ご依頼分をもって受託中止)
    5E079-1351-023-161
    血清
    0.3
    S09

    A00
    冷蔵
    2~4
    134
    ※6
    FA

    FA(Fluorescent antibody method)
    蛍光抗体法
    目的とする抗原に対して,蛍光色素で標識した抗体を用いて抗原抗体反応を行い,蛍光顕微鏡下で蛍光強度を測定する方法。
    蛍光色素で標識した抗体を直接反応させる直接法と,抗原に対して抗体を反応させた後,蛍光色素で標識した抗体を2次反応させる間接法がある。

    陰性

備考

&1
IgG抗体を検出しています。下記参照(*FA)
*FA:髄液の測定も可能です 検体量 0.5mL(冷蔵) 基準値 陰性

診療報酬

D012(23)
梅毒トレポネーマ抗体(FTA-ABS試験)定性
免疫学的検査判断料144点

容器

補足情報



梅毒血清反応検査の抗体価の相互関係

検査法 抗体価 (血清希釈倍数)
STS RPR法
(凝集反応)
(1) 2 4 8 16 32 64 128 256 512
TP抗原 TPHA
(PA)
(80) 320 1,280 5,120 20,480 81,920
FTA-ABS (20)
抗体価の読み方 低い 中等度 高い

( ) 付き数字は定性検査の血清希釈倍数
感染初期にはSTS群の抗体価がTPHAの抗体価に先行する

[引用文献]
大里 和久:産婦人科の実際 49 (11) :1471~1479, 2000. (一部改変)

臨床意義

梅毒血清反応には,カルシオリピン,レシチンのリン脂質を抗原とする脂質抗原試験と,TP菌体また菌体成分を抗原とするtreponema pallidum(TP)抗原試験とがある。脂質抗原試験は,通常STS(serological tests for syphilis)と呼ばれ,ガラス板法,RPR法,梅毒凝集法,などがある。TP抗原法は梅毒病原体であるTPに対する抗体で,TPHAとFTA-ABSがこれに該当する。なお,TP抗原反応は梅毒に対する特異度が極めて高いので,梅毒の診断には有用であるが,治療の適応あるいは治療効果の判定などには不適当である。その理由は,その抗体価が一度ある程度以上に上昇してしまうと,有効治療が加えられても容易に抗体価の低下がみられず,また半永久的に陽性を持続するからである。
データ解釈:一般的には,脂質抗原を用いるSTS(ガラス板法,RPR法)を実施する。その結果,1法ないし2法とも陽性の場合はTPHAで確認する。TPHAが陰性の場合は,FTA-ABSで最終確認をしなければならない。多くの検査室では,STSとTPHAを同時に実施している。
初感染の証明はTPに感染後約1週間くらいでまずTPに対するIgM抗体が産生され,その後TPに対するIgG抗体が産生される。また一般的にルーチン検査の場合,その陽転順序はまずFTA-ABSとSTSがほぼ同時に陽転し,TPHAが最も遅く陽転する傾向がみられる。また,STS陽性・TPHA陰性の場合は,感染初期のこともあり,感染の疑いが濃い症例には3~4週間後に再度検査を行い,感染初期の梅毒かBFPかの判定を下す必要がある。

異常値を示す病態・疾患

上昇する疾患

他のトレポネーマ感染症(T.caratenumなど), 梅毒

参考文献

測定法文献
山屋 駿一:微生物検査必携 細菌・真菌検査 第3版 H83~H91 1995
臨床意義文献
高橋 朋子 他:日本臨床 53-増-216~220 1995

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