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梅毒定量RPR法(2024年7月31日ご依頼分をもって受託中止)

  • 検査項目
    JLAC10

    材料
    検体量
    (mL)
    容器
    キャップ
    カラー
    保存
    (安定性)
    所要
    日数
    実施料
    判断料
    検査方法
    基準値
    (単位)
  • 中止
    梅毒定量RPR法(2024年7月31日ご依頼分をもって受託中止)
    5E074-1353-023-117
    血清
    0.3
    S09

    A00
    冷蔵
    2~4

    34
    ※6
    凝集反応
    陰性 (1未満)(倍)

備考

&1

診療報酬

D012(05)
梅毒血清反応(STS)半定量
免疫学的検査判断料144点

  • 「梅毒血清反応(STS)定性」、「梅毒血清反応(STS)半定量」及び「梅毒血清反応(STS)定量」は、従来の梅毒沈降反応(ガラス板法、VDRL法、RPR法、凝集法等)をいい、梅毒血清反応(STS)定性、梅毒血清反応(STS)半定量及び梅毒血清反応(STS)定量ごとに梅毒沈降反応を併せて2種類以上ずつ行った場合でも、それぞれ主たるもののみ算定する。

容器

補足情報



梅毒血清反応検査の抗体価の相互関係

検査法 抗体価 (血清希釈倍数)
STS RPR法
(凝集反応)
(1) 2 4 8 16 32 64 128 256 512
TP抗原 TPHA
(PA)
(80) 320 1,280 5,120 20,480 81,920
FTA-ABS (20)
抗体価の読み方 低い 中等度 高い

( ) 付き数字は定性検査の血清希釈倍数
感染初期にはSTS群の抗体価がTPHAの抗体価に先行する

[引用文献]
大里 和久:産婦人科の実際 49 (11) :1471~1479, 2000. (一部改変)



梅毒血清反応検査の結果の解釈

STS TP 抗原 結果の解釈
RPR〔LA〕
RPR 法 (凝集反応)
TP 抗体〔LA〕・TPHA
FTA-ABS
(-) (-) 非梅毒
まれに梅毒感染初期
(+) (-) 生物学的偽陽性 (BFP)
まれに梅毒感染初期※
(+) (+) 梅毒 (早期から晩期)
梅毒治癒後の抗体保有者
(-) (+) 梅毒治癒後の抗体保有者
TP抗原系の偽陽性 (ごくまれ)

※ 梅毒感染初期が疑われる場合は3 〜 4週間後に再検査する

※ BFPを起こす疾患の罹患の有無や最近の感染機会の有無を調査する。 STS抗体価の推移をモニターし、TP抗体・TPHA・FTA-ABSの陽性反応を認めた場合、梅毒感染初期を疑う。 あくまでも臨床診断が優先であり、血清学的検査は補助診断である。

〔梅毒血清反応検査の使用と留意点〕

《STS》

カルジオリピン抗原に対する抗体。梅毒感染初期から陽性化し、 治療後は陰性化する場合が多く梅毒症状をよく反映する。 生物学的偽陽性反応 (BFP) が多い。

《生物学的偽陽性 (BFP)》

STS (RPR) は生物学的偽陽性 (BFP) が多く、梅毒感染以外に肝疾患、 自己免疫疾患、妊婦などで偽陽性を示す場合がある。

《TP抗体・TPHA・FTA-ABS》

トレポネーマ抗原に対する抗体で梅毒感染時に認められる特異的な抗体。 過去に梅毒陽性となった患者血清では、いつまでも抗体価が高値で持続 する場合がある。 まれに非特異反応が認められる。

臨床意義

梅毒血清反応には、カルジオリピン,レシチンのリン脂質を抗原とする脂質抗原試験と、TP菌体また菌体成分を抗原とするtreponema pallidum(TP)抗原試験とがある。
脂質抗原試験は、通常STS(serological tests for syphilis)と呼ばれ、ガラス板法(RPRカードテスト),梅毒凝集法などがある。
TP抗原法は梅毒病原体であるTPに対する抗体で、TPHAテストとFTA-ABSテストがこれに該当する。なお、TP抗原反応は梅毒に対する特異性が極めて高いので、梅毒の診断には有用であるが、治療の適応あるいは治療効果の判定などには不適当である。その理由は、その抗体価が一度ある程度以上に上昇してしまうと、有効治療が加えられても容易に抗体価の低下がみられず、また半永久的に陽性を持続するからである。
データ解釈:
一般的には、脂質抗原を用いるSTS(ガラス板法,RPRカードテスト)を実施する。
その結果、1法ないし2法とも陽性の場合はTPHAテストで確認する。
TPHAが陰性の場合は、FTA-ABSで最終確認をしなければならない。
多くの検査室では、STSとTPHAを同時に実施している。
初感染の証明はTPに感染後約1週間くらいでまずTPに対するIgM抗体が産生され、続いてSTSに対するIgM抗体,IgG抗体,最後にTPに対するIgG抗体が産生される。また一般的にルーチン検査の場合、その陽転順序はまずFTA-ABS IgM抗体が陽転し、次にFTA-ABSとSTSがほぼ同時に陽転し、TPHAが最も遅く陽転する傾向がみられる。また、STS陽性・TPHA陰性の場合は、感染初期のこともあり、感染の疑いが強い症例には3~4週間後に再度検査を行い、感染初期の梅毒かBFPかの判定を下す必要がある。

異常値を示す病態・疾患

上昇する疾患

生物学的偽陽性反応(BFP)*BFPの出現する疾患は,SLE,麻薬常用者など, 梅毒

参考文献

測定法文献
福岡 良男:新訂臨床検査講座23 臨床免疫学 (医歯薬出版) 361~364 1997
臨床意義文献
水岡 慶二:検査と技術 21-7-549~555 1993

関連項目

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